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今日は、昨日話した通り噴水を確認しに来てます。正直、わたしは部屋に籠っていたかったけど…花宮くんに引き摺られる様にして連れて来られました。
ちなみに瀬戸くんにも諦めなと言われて悲しくなりました。
「なんか人数増えてね? 確か、一緒に来んのって赤司だけって話じゃなかった?」
「緑間と高尾くんは沢村さんと一緒に噴水を調べていたので、居た方がいいかと思いまして」
「好きにしろ。おい、沢村」
「えっ、なに?」
「噴水ん中に入って、中央の石を取って来い」
「ぶっ、いきなり酷くて草。しかも、結構危ない事させようとしてて笑う」
赤司くんが来るのは知ってたけど、まさか緑間くんと高尾くんまで来るとは思ってなくて、ちょっと気まずい。特に高尾くんとは、ちょっと顔を合わせにくいと言うか…なんというか。
そしてそんなわたしを無視するかの様に、とんでもない事を言い出す花宮くんに思わず、バッと花宮くんの方を向くと何故か、鼻で笑われた。
もはや、酷いを通り越してムカつく。
だけど、既に噴水の中には入った事はあるし…今更渋ってもアレなので、靴と靴下を脱いで噴水の中へと入った。
ていうか、誰も俺が代わりにとか言い出さないのが酷い。知ってたけど、酷い。
「…こ、これ…取っても大丈夫なの?」
「まぁ、死にはしねぇだろ」
「ちょ、怖い事言わないでよ! うぅ…じゃ、じゃあ取るよ?」
「奈々ちゃん、がんばー」
「ひ、他人事だと思って!!」
「まるで俺等にイジメられてる様だな。なかなか絵になる」
「取ったらすぐに出て来いよ! 何が起こるかわかんねぇからよ」
とりあえず、霧崎の面々が酷いのは通常運転なので気にするだけ無駄だ。だけど、山崎くんだけはわたしを心配してくれている様で、すぐに逃げて来るようにとタオルまで用意して待っててくれている。
…や、優しい。
そして早くしろと言わんばかりの顔をしている花宮くんにムッとしつつ、恐る恐る中央の石を取ろうとした。
だけど、何故か石が取れない。普通に触れる事は出来るんだけど、嵌まっているのではなく張り付いてるのかなんなのか…取れない。
ふるふると頭を振って水を飛ばしつつ、立ち上がると花宮くんがやっぱりなみたいな顔をしていた。
「ふはっ、取れねぇんだろ?」
「う、うん。普通に触れはするけど、全然取れない」
「次、誰でもいいから石が取れるか試せ。沢村は、そこで待機してろ」
「あっ、なら俺がやるッスよ! 前の時も俺と沢村さんが噴水の中、調べたんで!」
「ほら、沢村は軽くでいいから拭いとけ。風邪とか引いたら困るだろ」
「うん、ありがとう」
なんだかよくわからないけど、わたしの役目は終わってはないらしいので山崎くんからタオルを受け取りつつ、噴水からは出ずに中央の石に向かって行く高尾くんを見つめる。
躊躇なく向かってるけど、怖くないのかな。仮にあの石が外れたとして…普通に危ないと思うんだけど。
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