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「#エロ」のBL小説を読む
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原くんは本当に笑い過ぎだし、山崎くんはその可哀想なモノを見る目をやめて欲しい。



「ぶっ…モテてよかったねん」

「先手打って友達宣言したって事だろ? なのにすげぇな」

「そもそも、奈々が思わせ振りなんじゃない? あんなヤツ放って置けばよかったのに」

「だ、だって…なんか可哀想だったし。別に少し話すくらいならいいかなって思うじゃん」

「そもそも、モデルでチャラチャラしてる癖に単純かよ。つーか、自分に自信有り過ぎじゃね?」

「こいつみたいなタイプに会った事ねぇから、単に珍しさで興味持っただけだろ。そもそも、あのタイプは振り向かせたら満足して飽きるタイプだろ」



ある程度、黄瀬くんと他愛のない話をしてから霧崎の部屋に花宮くんと戻って来たんだけど…花宮くんが黄瀬くんとのやり取りを事細かにみんなに話したせいで、こんな目に遭っている。

そもそも、好意的だってだけで何も言われてないもん! ただ仲良くしてね!って感じだから、別にいいじゃないか!

それにちょっと怖いと思ってたけど、やっぱり普通に話してみると全然怖くなかったし。むしろ、なんて言うか…イメージが変わったよね。本当にワンちゃんみたいで素直だったよ、黄瀬くん。

特にバスケと青峰くんの話をしてる時の黄瀬くんは、子供みたいにはしゃいでたし。普通に悪い人じゃないのは、十分にわかった。

ただ人見知り?と言うか…なんと言うか人との壁が特殊な感じ?



「つまりは、明日から倉多にビクつく日々が始まるな」

「ビ、ビクつかないよ! 無視するもん!」

「強制連行されてまた殴られるに1票」
「あの女がヒステリックに喚き散らして、黄瀬に泣き付くに1票」
「黄瀬を諦めて赤司にチェンジす るに1票」
「奈々がビビって逃げるに1票」
「ふはっ、どうせビビって俺等んとこに逃げて来るだろ」

「勝手に投票しないでよ!!」



本当に好き勝手言い過ぎである。

確かに、まだ倉多さんの事は怖くはあるけど…負けないもん。わたし、別に悪い事なんてしてないし。黄瀬くんと倉多さんが付き合ってるとかならまだわかるけど、そうじゃないし。別にわたしが黄瀬くんと仲良くしたって問題ないもん。

そもそも、ちょっと話したくらいで騒ぎ過ぎだと思う。そんなに好きなら、さっさと告白でもなんでもして付き合えばいいのにね。

まぁ、黄瀬くんは倉多さんみたいなミーハーは苦手だって言ってたから期待薄いだろうけどね。

わたしも倉多さんみたいな人は苦手だからよくわかるよ、うん。


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