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儀式の準備してるって言ってんのに邪魔をしてくる役に立たない一哉とそれに便乗して構ってくる康次郎と謎の攻防を繰り広げていると、不意に頭を小突かれて勢い良く振り返ると真がいた。
なんだァ…テメェ? お前も邪魔しに来たってか?
「残りの魔法石は」
「え、ある程度準備が終わったら探しに行こうかなって」
「誰が」
「そりゃ、わたしだろ」
「しね」
「お前がしね」
このクソ眉毛、本当にわたしがなんかする度に突っ掛かって来やがるな。いや、まぁ…今更そんなのを気にしてる暇はないので無視しよう。
ていうか、来いとは行ったけどマジでコイツ顔色悪くね? 正直、準備とはいっても真がいないと困る事とかないし、寝かしといた方がいいんじゃねぇの。
なによりうるせぇし。
シロに回復を頼んでもいいけど、真が嫌がりそうだし。だったら、まだ休んでて問題ないし…やっぱりコイツ寝てた方が良くね?
「まだ寝てれば」
「あ?」
「別に今は真がいないと困る事ないし」
「……心配だから、花宮はまだ休んでていいよって素直に言えばいいのに」
「いや、マジで心配はしてない。ギャーギャー喧しいし、ついでに一哉と康次郎も連れてって欲しい。あ、健ちゃんはいてね」
「花宮を俺等同様に邪魔扱いしてて草。花宮ぶちギレ不可避」
「い、いや…でもよ、確かにまだ体調悪そうだしよ。花宮はまだ休んでた方がいいんじゃね?」
なんか知らんけど健ちゃんが要らんフォローを入れたが、マジで心配より邪魔だから寝てろって感じなんで、いやマジで。
ちなみに弘はいてもいなくてもどっちでもいいので、真達を連れてってくれ。今、それが出来るのはお前だけだ!
だがしかし、弘にそんな力はなかった! 流石は弘だぜ! 期待を裏切らない!! とりあえず、一哉はゲラゲラと笑ってねぇで真を連れてどっか行けや!
「何かあればすぐに呼びに行くし、花宮は本当に休んでた方がいいよ」
「まぁ、別に真がそんなに嫌ならいればいいけどうるさいから静かにしてろよ。特に一哉な」
「えぇ〜? 千夏を自由にするとロクな事しないじゃーん。見張ってないと」
「そうだぞ。そもそも、花宮の機嫌が悪くなり、体調が良くならないのも千夏のせいだからな」
「うざっ! なんだこいつ等」
クソが! 本当になんでもわたしのせいにしやがるな!
いや、まぁ…もう別に慣れたからいいけどさ。クソ腹立つけど。
とりあえず、部屋に戻る気はないらしいのでもうスルーしよう。健ちゃんがやれやれと言わんばかりの顔をしているが、知るかバカが。わたしは悪くねぇ!!
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