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なんだかんだで、無駄話をしている様で色々と進展はあったから良しとして…儀式に必要な液体と粉末については、真と健ちゃんが何やら準備してくれるっぽいから任せておいて〜。
細かい事ならあの2人に任せておけば間違いないし。ていうか、儀式をちゃんと理解してるのもあの2人くらいしかいないからね、仕方ないね。
で、わたしは特にする事もなく魔導書をペラペラと流し読みしてたんだけども…
騒々しい足音が聞こえて来て、嫌な予感がして魔導書をゆっくりと閉じた。
いやぁ…シロがいて万が一はないと思ってたんだけど、
「千夏さん! シロが負傷してしまって!!」
「って、シロがっ…えっ? 何がどうしてそうなったの!?」
「…詳しくは後で話すので、先にシロの魔力を回復してあげて下さい」
「おーけーおーけー…。葉山と木吉がなんでいないのとか色々と聞きたい事はあるけど、まずはシロね。はい、全員即刻この部屋から出て行く様に!!」
「チッ…なんかあれば呼べよ。次、勝手な真似したら殺すからな」
「はいはいヤンデレヤンデレ」
とまぁ…部屋に飛び込んで来たのはボロボロなシロを支えた赤司でした。正直、赤司達に何かあったと思ったけど…まさかのシロがボロボロってマジで何事?
そして相変わらず、わたしへヤンデレを発動している真を華麗にスルーして。ていうか、葉山と木吉がいない事に顔色一つ変えない辺り、やっぱり真は流石だと思いました。
ていうか、ボロボロのシロを見ても興味無さそうだったし。お前、本当にわたしの事だけだな! 必死になるの!!
そして全員が部屋から出たのを確認してから、赤司が床に寝かせたシロの元へと行く。
……いやぁ、流石に腕を無くしてくるとは思わんかったよ。ていうか、普通に衝撃的だよ。
「シロ、意識はあるの?」
「…ん、あるよ」
「どうしてこうなったのか知らんけど…わたしから魔力補給したらちゃんと治る?」
「………」
「いや、黙るのやめて。わたしが死なない程度なら、加減しなくてもいいから治して。シロに死なれたら困る」
「…ごめんね」
「今更、シロに対して恥ずかしいとか嫌だとかないから、気にしなくていいよ。ていうか、そこでわたしを気にするなら自分の事を気にしてくれ。普通に話してるけど、片腕ないんだからね?」
多分、あの赤司の様子だと…葉山と木吉は無事だろう。ただ、この場にいないのが気にはなるけど、報告よりもシロを優先したって事は…1番危険な状態なのがシロだからって事だろうし。
とりあえず、意識はあるみたいだけど起き上がる元気もない様で申し訳なそうな顔をしたままのシロに容赦なくキスしました。
そりゃあ、それがわたしの役目だからね。ていうか、マジでシロに死なれたら困るからね。なんかシロが嫌そうな顔をしていた気がするが、見なかった事にする。
ていうか、普通にわたしに失礼だからな。
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