2

その後、実践などの稽古は鳳仙が
それ以外の雑用等は私が面倒を見るようになった。

といっても世話という程のものはなにもしていない。

何せ教えるにしても私には目が悪い。
だから教える事は何もなかった。だから何もしなかった。

しかし神威の方はというと暇があったら
ちょっかいを出してくるようになった。

「ねえねえしぐれー暇だよ構って。」
「私は暇じゃないの。ほかの人に構ってもらって。」

そういうとむーとふくれっ面しながらどっかへ行ったりする。

「しぐれー。おなかすいた。食堂いこ。ごはんごはん」
「それぐらい一人で行ってきな。私はまだやることあるし」

やだよ。ほらいこいこたってたって。
そういってずるずる引きずられることもあった。


そうやってなんやかんやで遊ばれたり
第七師団で何度も戦場に出たりを繰り返していた

ある時神威は不思議なことを聞いてきたのはいつだったか。
どっかの星で一戦終えた後の事だった。

「そういえばしぐれってなんでいっつも味方の少ない所で戦ってるの?」
「私なんかが主力の近くにいると危ないでしょ。」

今まで敵と勘違いして仲間を何度葬ったことか。

「でも集団から離れてるからしぐれだと後ろの敵まで見えないでしょ。
なにより機転が利かない。だから奇襲かけられたりするんだよ。」
「まあ、そうだけど…」
「じゃあさ、次からは俺が護るよ」
「それは助かるわ。少し楽になる」

神威らしくなかったけれど
それ以降は本当に常に背を護ってくれた。
おかげで昔よりずっと戦いやすくなったのだった。

- 2 -


[*前] | [次#]
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -