三時限目


昼、屋上から戻ろうとすると
ガチャリと扉が開き
数人の女子生徒が入ってきた

「あんたが小柴しぐれね」
「聞いたわよ。あんたってサイテーな奴だったのね」
「もう私たちの視界に入ってこないで」

そう言っていなくなった

『なんで……』

これも榎本さんたちが仕向けたの?
なんで私はこんな目に遭わなきゃいけないの?

なにもわからないまま
チャイムが鳴ってもその場に立ち尽くしていた


教室にもどる道中

噂はすでに学校中に広まっていた
通りすがるたびに罵声を浴びせられる

耳を塞ぎたくなる

いやだ
聞きたくない

逃げるように足早に廊下を歩いた

はやく帰ろう
そう思いながら


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