そんな言葉が欲しかったわけじゃない

側に偶に分けて愛を
大切な心臓を与えましょう
重たい罪をも背負いましょう

いっそ白昼夢に溶け合おう

潤んだ声で僕に尋ねる
そんな話
まるでいつかの恋のような
あまりにも献身的な
やさしいあの子も死んだ

君にとってたった一つの居場所でありたい

なんてエゴ
一方的なシンパシー
名乗りを上げろ
ほら、また傷付いた顔した

文豪は語る
浅墓だと嗤う
空に溺れた
どうか突き落として

笑えないアポトーシス
深海を呑む音
今から深海魚になるの
僕が錆になってしまう前に
誰のために空を飛んだのか
















おまえはやさしすぎたのだ

ああ、そうかもしれない、
もしかしたらそうだったかもしれない

ゆるやかな自殺
たおやかな自傷
(それは壊死とも似ている)

心許ない約束
守ってほしかったわけじゃない
そんな確証もない


あの子がひとりぼっちの夜に
哀しむことがないようにと、願うよ
(優しい世界でありますように)


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