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 どうしてこうなった。

「ひぃっぁンん…んっんふぅ、ぅ、ぅう…!」
「気持ち良さそーに鳴いて…。ほら、判る? 君のえっちいおちんちん、ぐっちょり濡れてるよ。ぬち、ぬちって音立てて…可愛い」

 ちゅ、とこめかみに唇を押し当てられて、背筋に軽い衝撃が走る。
 本当はそれも拒絶すべきものなのに、幼稚なキスをされただけで、じわっと先走りが溢れて男の手を更に濡らすんだ。

「ぁあっ…あっ、あっ、ンふっぁっも、もう…ッぁ!」
「ん…そうだね、もう限界かな?」
「んっんんッ出るぅっあっイクっイクぅぅう! ぁンっあっひぁッぅぁあぁああ…!!」

びゅくびゅくっ

「は…っぁ、出ちゃっ、ぁン…」
「……トイレ、行こうか」

 秘密の約束をするみたいに、男の吐息混じりの掠れ声が耳に吹き込まれて……
 俺は、電車の壁に額をくっつけながら、こくりと頷いた。





「こっちにお尻向けて。ドアに両手着いて、力抜いててね」

 暴漢の手により車内で射精してしまった事への羞恥と興奮で火照る身体を引っ張られ、適当な駅で下ろされた。
 俺の家がある駅まではあと四駅分ある。初めて下車した駅は見慣れたそれと比べ人通りはぐっと少なく、それでももし知らない人に俺が犯される姿を見られでもしたらと思うと、折角男が整えてくれた下着に透明のいやらしい液が染みるのが判った。
 駅員にさえ忘れられた様な片隅に在ったトイレは、そういうコトをするにはうってつけだった。他人を引っ掛けていいように楽しむ事には慣れているのか、男は特に動揺もせずてきぱきと俺にそう指示する。

「ん…ッ」

 男は便座を下げた便器に座り、人の良さそうな笑顔で俺が羞恥に震えながら下半身の衣服をずり下げるのを傍観していた。
 自分でもまともに見た事がない後孔に視線を感じる。熱い息が漏れた。

「恥ずかしい事されて、イイの?」

 辱めの言葉さえ、俺には堪らない媚薬同然だ。
 真っ赤な顔で素直に首肯すると、男が笑う気配を背中に察した。

「真面目そうな好青年っぽいのに、本当は淫乱ちゃんなんだ」
「んっ…ぉれ、ぁッ…はぁっ、だめぇ…っ!」
「何が駄目なの? さっきあんなに青臭い臭いを撒き散らしながらイッといて、またアソコを硬くしてる事?」
「ひ、ぁん…ん、言っちゃ、ゃ…!」
「それとも俺におちんちんいっぱい虐めて貰いたくて、ゆるゆる腰振って催促してる事かな?」
「ぁッ…ンひぃッふ、ぁんっ」
「ああ、違うの? まだ弄って貰ってもいないのに、ケツマンコをゆっくり収縮させちゃってるほうだった?」


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