「つーかナマエ、なんでガキの名前知ってんだよ」
「ちょくちょく公園に顔を出してるんだけどね、結構な高確率で会うから、お互いに自己紹介したの」
「……は?なんだよ、ナマエお前俺の知らないとこで外に出てたってか?」
「……あっ」
「……少しは警戒しろよ」
「でもね、なにに警戒したらいいの?ガッちゃん、なにかにすごく敏感になってるし……」
「……」
「?……ガッちゃん?」
「ガッちゃん言うな」
「そうだった」
「……ナマエが心配することは何もないから安心しろ」
「そうなの?」
「何かあったら守ってみせる。その自信は揺るがねーけど、まあ、一応保険はかけておくべきだからな」
「でも、それじゃあまるで監禁してるみたいだよ」
「監禁軟禁上等だっつーの。ナマエの命のが重要だってことだよ。気づけバカ」
「ムッ……どうせわたしはバカですよ〜!」
「……なんだよ、ご機嫌斜めか?」
「……」
「おいって」
「……ね、わたしが外に出るのを許してもらえないのって、外でなにか物騒なことが起きてるってことなの?」
「……、まあ、そんなもんだ」
「そっかあ」
「……」
「じゃあね、ガッちゃん。もしわたしが危険な目に遭ったら、そのときはわたしを助けてね」
「当たり前だろ」

信じてるからね。

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