「あ! トウコちゃん」
「え、なまえ!? わあ、久しぶり!」
「ね〜! トウコちゃんはバトルサブウェイに挑戦してるんだね」
「そそ! 最近は毎日来てるんだ。なまえは孵化作業中みたいね」
「うん。シャンデラを育てようと思ってて……」
「シャンデラいいね! 私も育ててみようかな〜……あれ? でも今日ジャッジさん見かけなかったような……」
「そうなの、姿が見えなくって……はやく帰りたいんだけどなあ……」
「じゃあさ、ジャッジさん戻るまで私とダブルトレインに乗らない?」
「え」
「なまえとだったら良いところまでいけると思うんだ」
「わ、わたしよりトウヤくんのほうが適任だよ」
「トウヤは今カロスに旅行中なの。だから一緒に行こ?」
「(すごい圧……!)うう、でもわたし、本当にそろそろ帰りたくて」
「あ! なまえ!!!」
「おや本当ですね」
「!!」
「奇遇だね、よかったらデート───じゃなくてバトルしよ!!!」
「(デート……!?)」
「ふむ。シャンデラを育てると」
「シビルドンのほうがいいよ!!! ぼくオススメ!!!」
「ひ」
「クダリ、なまえさまと揃いのポケモンを持ちたいという邪念がダダ漏れですよ」
「ノボリよりはまし」
「なんですって」
「ノボリはいつもそう! なまえのことひとりじめしたいって邪念がダダ漏れ!」
「クダリよりはましですよ」
「なあんだ! ぼくたちどっちもなまえのことがだいすき! ね、なまえ」
「ト、トウコちゃん、今のうちに───って、ま、待ってよお! 置いていかないで!」
「なまえどこいくの?」
「ひえ」
「ねえなまえ? どこいくつもりなの???」
「あ、あう」
「クダリ、なまえさまが困っていますよ」
「だってなまえと会えたのひさしぶり!」
「それはわたくしも同様ですが」
「ねえなまえ? なんでぼくに会いにきてくれないの???」
「ひゅ」
「クダリ、なまえさまが困っていますよ。それからわたくしにも顔を見せていただけないのは大変不満でございます」
「困っちゃえばいい! ぼくたちに会いにきてくれないなまえなんて困っちゃえばいい!」
「さ、さようなら」
「待って」
「お待ちくださいまし」
「!!! は、は、はなし」
「離さない」
「わたくしたちから逃れられるとお思いですか?」
「お、おもっ」
「なまえ確保! 目指すのは観覧車! ルールを守って安全運転! 出発進行〜!!!」
「!?」
「序でにヒウンアイスでも食べに行きましょう」
「!?」
「ノボリ名案! なまえ行こ!」
「い、いやです」
「なんで???」
「ひょ」
「なまえさま、観念するべきですよ」
「う、う、う」
「あはは、なまえ壊れたピッピにんぎょうみたい!」
「そんななまえさまも愛らしいです」
「お、おふたりとも、バトルサブウェイの運営はいいんですか…………」
「たった今みんなに連絡した。ぼくたちのところまで挑戦者こないようにしてって」
「このような融通が利くとは日頃の残業が功を奏しましたね」
「ぼくたち最近の睡眠時間二時間!」
「羽を伸ばす必要があります」
「なまえ」
「は、はひ」
「行こ」
「行きましょう」
「や、やー!!!」

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