夢は何?と良く聴かれる。
しかし己自身にも疑問としているそれに答えられる訳も無く。
『さぁ?』
その一言で会話終了。
しかし何度も何度も木霊する様に脳内を駆け巡る『夢』と言う幻影。
ぼんやりと昼下がりの青空を見つめ、小さく呟きを溢した。


「……雲になりたい……かな」


風に吹かれ、半強制的に流れる綿菓子の様な雲を見て思う。
地上の水により生まれ、空に浮かび、地に恵みの水を降ろし、やがて儚く消えて往く。
そんな雲の存在が何処か鬱とうしく、そして羨ましいと思った。
そんな非現実な夢を語れば嗤われるだけなので、自分一人の秘密だけれど。










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