用語集
※物語中に出てくる用語の説明を致します※
参考:広辞苑等
『新選組』…1863年,江戸幕府が芹沢鴨・近藤勇・土方歳三など武芸にすぐれた浪士を集めて編成した警備隊。京都守護職に属し、尊皇攘夷派らの鎮圧にあたった。
≪局中法度≫…新選組で、規制維持を目的として作られた独自の法律。
一,士道に背くまじきこと
一,局を脱するを許さず
一,勝手に金策を致すべからず
一,勝手に訴訟を取り扱うべからず
一,私闘を許さず
右に背きし者は切腹を申し付ける
≪居合≫…鞘に収めた状態で帯刀し、鞘から抜き放つ動作で一撃を与えて相手にとどめを刺す武術。
※作中では、斎藤一が使用。
『尊王攘夷運動』…幕末の政治運動。天皇の権威の絶対化と開国の反対を主張し、勅許無しで西洋列強と条約を結んだ幕府と対立。
≪勅許≫…天皇による許可のこと。当時は幕府が国政を執っていたが、重要な取り決めには天皇の意思を仰ぐのが慣例となっていた。
『大政奉還』…江戸幕府が政権を朝廷に返還すること。
『松下村塾』…1842年、玉木文之進が萩に創設し、1855年からは吉田松陰が主宰した。
時代の維新に関わる人間を多く輩出したことで知られる。主な門下生に、久坂玄瑞、伊藤博文、山縣有朋など。
『花魁』…吉原遊女の俗称だが、位の高い太夫などをさすことが多い。
『金打』…きんちょう。刀の鯉口などを打ち合い、誓いの証しとすること。
『公武合体』…幕末期、朝廷の伝統的権威と結びつき、徳川幕府体制の再編強化を図ろうとした思想、およびその運動。
それに際し、天皇家の和宮が、徳川家に輿入れしたのも有名。
各藩について:
『土佐藩』…外様大名・山内氏を藩主とする藩。藩は、公武合体派だが、土佐出身者浪士は尊王攘夷派が多い。
『長州藩』…外様大名・毛利氏を藩主とする藩。幕末初期は尊王攘夷派が藩論の大半を占め、後に倒幕を実行する。
『薩摩藩』…外様大名・島津氏を藩主とする藩。幕末初期は公武合体派だったが、後に尊王攘夷派と結びつき倒幕を実行する。
『会津藩』…京都守護職を担当する東北の雄藩。藩主は、松平姓を名乗り、徳川藩の親藩でもある。
他:
宿屋『小春』…楢崎りょうの切り盛りする宿屋。攘夷志士がよく出入りするらしい。
実在の人物、お龍が働いていたのは 旅館『扇岩』
この宿屋は、実在は当作品オリジナル設定。
歌について:作品中では、土方歳三が句を詠むのが趣味だったり(『豊玉発句集』※土方歳三が上洛前に作った句集。豊玉は、土方の俳号。)や、高杉晋作の辞世の句『おもしろき こともなき世を おもしろく』を引用していたりと偉人の詠まれた歌を参考に使用させて頂いております。結構、聡明で文才に秀でた方々が多かったようですね。