と私。(2)
*****************
SE:朝の環境音(鳥の囀る音等)
私(13/23)『……ん?(朝……?私……どうして……、)あ……』
SE:襖が開かれる
俺(11/24)『……いつまで寝ている。とっとと起きろ』
私(14/25)『……へ?あの……』
俺(12/26)『……ああ、忘れていた。ほら……』
SE:服を投げ入れる
私(15/27)『わっ!……これ、』
(服を受け止める)
俺(13/28)『寝間着のまま私の屋敷内をうろつかれては困る。…着たら…すぐに朝餉(あさげ)だ。食後、聞きたいこともあるしな』
SE:襖を閉める
私(16/29)『……聞きたい、こと…………』
SE:服を手に取る
私(17/30)『………着物?』
*****************
SE:食事(箸を持ったり、茶碗を置いたり等)
俺(14/31)『背筋を真っ直ぐ伸ばせ、茶碗は持って食べろ、箸の持ち方はこうだ……全く……』
私(18/32)『…………む、(会って早々だけど……何だか……この人、……お母さんみたい………それも、)……昭和辺りの……』
俺(15/33)『ん?昭和……?何を当たり前に“今”の世の元号を………』
私(19/34)『ふえ?それって………』
俺(16/35)『食べ物を口に入れながら話すな。…話は食後、だ。』
私(20/36)『……はい。(……なんだか、この人、……本当にお母さん…いや、どちらかって言うと……お姑さんみたい……)はむ…【食べる】』
*****************
SE:湯のみを置く
俺(17/37)『……で、話を聞こう。……まずは……、お前は何者だ?』
私(21/38)『……それを答える前に、ボクの質問に答えて下さい……。
此処は……何処ですか?
そして、あなたは…誰、ですか?』
俺(18/39)『……此処は、私の家だ。
そして、私はこの家の主だ。以上』
私(22/40)『……え、……あの……』
俺(19/41)『なんだ、不満か?突然、自宅に侵入された不審人物を捕縛せずに衣食を与え、こうして質問に懇切丁寧に答えてやっているというのに、全く……』
私(23/42)『…………す、すいません……。(これ、……私が悪いの?)』
俺(20/43)『では、私から質問だ。
お前は、何者だ?一体、どこから来た?何故に我が屋敷内に忍び込んだ?』
私(24/44)『……何者、と言われても…ボクは、ただの女子高生…学校行ってないけど…で、自宅のマンションに居たら突然母の形見のペンダントが光って……それで、』
俺(21/45)『待て待て待て、伺い知れぬことが数点あるな…。まず、お前は女学生なのか?……とても、工場で働いているような成りには見えないが……そして、“万しょん”とは如何なるものだ、“ぺんだんと”とやらも……異国の言葉か?』
私(25/46)『……へ?(……この人、何言って……さっきから妙に話が、噛み合わない……一体……)あ、』
SE:風がそよぐ
私N(26/47)カレンダー……、日付が………。
え、……………
私(27/48)『……昭和…………××年?……』
【××は、無音で】
*****************
[ 4/9 ][*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]