終末を夢見て蒼海に眠れ

「おいディセンダー、お前に依頼がきているぞ」
「パス」
「せめて用件だけでも聞こうとしろ!この馬鹿者!」


終末を夢見て蒼海に眠れ
(リオン=マグナス)


「聞いたら行動に移さなきゃならない気がするから却〜っ下」
「内容を聞いただけで貴様が行動をとった事が今までに一度としてあったか?無いだろう。それなのに恰も慈善家であるかの様に振る舞うな愚か者」
「よくぞご存知で。どんな依頼がこようが知ったこっちゃねえよ」
「貴様は何処まで使えない奴なんだ。仮にもディセンダーだと言うのに」
「その仮にもディセンダーが何たらかんたらって台詞、やたらみんなに言われるんだけど何なの?今流行ってんの?」
「流行るも何も、貴様のその為体を目にしたらその台詞しか表現しようが無いんだ」
「つーか、お前等はね、ディセンダーを過信してんだよ。実際前例を見てきた訳でも無い癖に、恰も今までのディセンダーはこうだったからお前もこうあるべきだ〜みたいなのマジでやめてくれない?凄いプレッシャーなんだよ」
「貴様はプレッシャーを感じる様な質では無いだろう。それに、プレッシャーを感じるならその期待に応えられる様にそれなりの努力をしろ」
「悪い、よく考えたらプレッシャー感じたことねえわ。だってディセンダーだもの」
「人間だものみたいに言うな!…はあ、本当にこんな奴がディセンダーなのか…?世界を救うどころか、僕達の足を引っ張る様なこいつが…」
「まずお前の中にこびり付いてるディセンダー=救世主っていう固定概念を払拭しろ。そうすりゃ全てに諦めがつくわな」
「…夢物語に期待した自分が馬鹿だった」


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