何ら問題は無い

「第二章って言ってるけど、これって何か意味があるのか?」
「無いんじゃね?」


何ら問題は無い
(スタン=エルロン)


「そうなのか。第二章が始まるから、俺ちょっとわくわくしてたんだけど」
「無駄なわくわくに終わったな。なあスタン」
「ん、何だロア?」
「今日の昼御飯調理メンバーって誰だか分かるか?」
「今日は確か、ナタリ
「分かった、教えてくれてマジでありがとう」
「? ああ。何か問題でもあるのか?」
「問題も何も生死を別つ一大事だからこれ、誤ったら漏れ無く死ぬから比較的安心と言われている船内にいるにも関わらず」
「へえ、そうなのか。大変だな、ロアは」
「私だけに限ったことじゃねえよ、お前も例に漏れず巻き込まれる一員だからな。と、いう訳で、コンフェイト大森林に行こうかスタン君」
「え、今から行くのか?もうすぐ昼食の用意が出来る頃だぞ?」
「だから外に出るんだよ。フルーツ採取してこようよって」
「フルーツじゃ腹の足しにならないだろ?俺はもっとがっつり食べたいんだよなあ」
「スタン、私はお前を助けたい」
「どうしたんだ?急にそんなこと言って」
「そしてそれは私自身を助けることにも繋がるんだ。だから頼む、一緒に森に行こう。私とお前の明るい未来の為にも」
「何だかよく分からないけど、分かったよ。ロアがそこまで言うなら、俺も行く」
「頼りにしてるよ、相棒」
「ああ!いつでも頼ってくれ!」
「…お互いの為だとは言え、チョロ甘だわな」
「ん?何か言ったか?」
「な〜んにも。ほら、行こう」
「そうだな」

 
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