虚ろな朝は何を奪う
眠気覚ましの砂糖水を君の枕元に
まだ起きなくていいよ
あまりにも優しい日曜日にかなしくなった
おはよう、ねえ聞こえてる?
いい子で待ってて

僕が他でもない水中を選んだ理由
あの子、一人でいられないの
すました顔しちゃって気持ち悪いよ
剥き出しの神経がかわいくて仕方ない
きみの死骸がちらついたから
吐き出した泡はあまりに重かったのです
ガラスのコップはさぞ厚いでしょう
ねえ好き過ぎて窒息しちゃった
一生分の角砂糖
オフィーリアこそが手折られるばかりの花だった
君を埋めたばらの木が見つからない
こんにちは人魚さん、僕をやさしく沈めておくれ
僕の真似をして溺れる必要は無いよ

心配してくれるみなさんごめんなさい
顔まで毛布を被ったら罪悪感から逃れられるかしら
この通りわたしはお元気です
あ、嘘、なんか具合悪くなってきた
申し訳なく思う必要なんかなかったね
健全な少女だからふてぶてしいのは仕方ない

おやすみユートピア
計算し尽くされた飴と鞭
エラーは罪じゃない
不穏分子はリサイクルへ
おはようディストピア

恋とは、堕つるもの
死とは、迎ふるもの
愛とは、与ふるもの
生とは、微睡むもの

空に溺れた魚
えら呼吸などとうに忘れて
骨はとっくに曲がってしまった
決して届かないパステルブルー
彼女は泳ぐことを忘れたのです
もう生きてはいけまい、そんな最後

天使の砂糖漬け
グロテスクな君はそれでも君であるので
羽根は容易く折れた
媚を売る君なんか見たくもない
けれども指は口の中へと彼女を運ぶ
微笑と祝福を固めたそれはひどくまずかった

宙を泳いだ君の宝石がほしい
困らせたい訳じゃないけどだって恋をしている
一瞬の躊躇がもう手遅れ
その美しさに、ぞくり
愛などと飾り立てた筈のそれが剥き出し
ならば噛み砕いてしまえばいいと思いませんか

背骨を愛撫
わたしの想いを遮るのはきみだった
あいしたいから、そこどいて
勘違いじゃない恋なんてあるのかしらね
髄まで焦がれて死んでしまえ
熱なんて目に見えないから

おわりのはじまり
終末論はかくありき
失われるのはふたり、たかだかふたり
どうか優しく終幕を告げて
あなたの夢見た最期をわたしがあげる
おやすみ、愛してた

見せしめに愛してあげよう
嘘くさい甘言に騙されよう
傲慢な人魚姫に嘘を吐こう
そんな彼女にキスをしよう
在るべき場所に恋を戻そう

またひとつ、諦めを生み出して
おぞましさは自分が一番知っている
あまりにも脆い檻に甘んじた
こわくない、こわくないのです
隠しているなら許されると思わせて
ミュータントはもういないのだ
(respect:♪恋するミュータント/キノピオP feat. 初音ミク)




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