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□運(命)を願う
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「・・・あ」
引いたクジには1等の文字。いつものように。
「スッゴーイ!!リラ何回目ぇ??」
「前もペアの旅行券とか当ててたよねぇ。良いなぁ〜。マコそうゆうのは当たった事ないよぅ。う〜」
高い微妙な作り声でしゃべるな。わざとらしく唇出すな。自分を名前で呼ぶな。そうするのが悪いとは言わないけどアンタのは完成度が低くて気持ち悪いだけ。
「へぇリラちゃんってそんな運良いんだ!!マジすげぇ」
「そうなの〜。スゴイのいっつも当たっちゃって!!リラくじ引きだけじゃなくって学校のマークシートとか選択問題とかも勉強してなくてもいつも当たっちゃてぇ。マジでスゴイけどちょっとズルイよねぇ」
ユミが自分の手柄の様に言った。イヤそれは運だけじゃなくアンタとは元が違うから。てか本音は最後の部分だよね。
色々思うことはあるけどそんなことはチラとも表情に出さず。うーんこの場面での正解は。
「まぐれだよこんなのぉ。自分でもビックリしちゃった!!あっでも今日朝のテレビの占いで一位だったからかもっラッキー♪」
私が嬉しそうに笑いかけた相手はユミの狙いのショウ君。さっきの頭悪い言い草への可愛らしい仕返し。
案の定あっさりひっかかって私が賞品を受けとって歩きだせば隣に並んできたショウ君が、イヤでもすげぇって朝のって星座のヤツだよな、リラちゃん何座なの??と話し掛けてきた。相手をしながらチラリと確認すると悔しそうな顔したユミもこっちに歩み寄って来る所だった。
「でもこないだなんてホントにスゴかったんだよ!!ペアのディズニーのホテルチケット当てちゃった時なんてこのコ目当ての男のコとか元彼とかまでそのペアの座を奪い合っちゃってぇ」
ユミが無理矢理ショウくんに話しかける。私に男の影をチラつかせるというオマケ付きで。うん、このコにしちゃ頭良い方法だけどマナーが悪くないかな。
「えっそれでリラちゃんどうしたのっ??」
何故か焦った様に聞いてくる。予想以上の食いつき。
そこで困ったように首を振って言ってやった。
「行けないよそんなのー。付き合ってる人いなかったしそんないきなり泊まりなんて・・・」
そこでちょっと頬を染めて、でもちゃんと付き合ってる人いれば行きたかったかも。とポツリと呟いた。我ながら完璧。
だよな!!あー良かったっというショウ君になんで良かったの??なんでって・・・なんていう一連の流れをしてる間、ユミが凄い目で睨みつけてた。
うーんそろせろ引いてあげないと後が面倒くさそ。そう思ってもう一人の男の子に声をかける事にした。
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