top > junk > 忍たま妖怪化

プロローグ的な


 室町末期、人知れず忍術を教える学園が突如霧に包まれた。
あまりに不自然かつ神がかった霧に、学園の人々は不吉の前兆かと慄いたが、その後なにも変わった事はなく、学園を出た後も彼らは各々の人生をごく一般的に過ごした。
誰もがあの日の出来事を忘れたまま天寿を全うし、そのまま通常通り来世へと生まれ変わるはずだったのだ。
 だがそこで異変は起こった。遅すぎるそれに始めは訳も解らず、死してなお夢を見ているのかと言う者もいた。
何十年も昔にあった出来事が関連しているらしいと彼らが気付いたのは、それから大分時間が経ってからのことだった。



 さてそれから幾百年も経った平成の現代、日本のとある土地に住まう一人の少女がいた。
少女は名を名前といい、頭脳は平均だが運動は苦手、顔もとくべつ美人ではないが世辞くらいは言えるような、至って平凡などこにでもいる普通の女子だった。

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