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2


あれから2年。最初はまめに送られてきていた彼からの文も、半年、一年と経つにつれ数は減ってきて。二年も経とうという頃にはすっかり来なくなっていた。元々筆不精な人だとは解っていた。けれど約束をしたあの日の事を、少しも思い出してはくれていないのだろうか。

忍術学園で友達が沢山できて、私のことなど気にかける余裕は無いのかもしれない。大切な、特別な友人だと思っていたのは私だけなのか。

文が減ってからはそんなことばかり考えるようになって、全くこなくなった頃には既に心が荒んでしまっていて。


「……こへ君なんか、キライ。」

口を尖らせてごまかそうとしたけれど、溢れる涙を抑えることはできなかった。

もう私の心に彼は居ない、否、必死に追い出そうとしていた。寂しさで折れそうな心を保つ為に。

結局、彼は約束を守らなかったが、彼にとってはその程度のものだったのだ。けれど私は違う。あの日した約束は確かに大事なものだった。それを汚すようなことはしたくない。











だから私は約束を果たす。

(たとえ彼が覚えていなくとも)

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