04
ケーキに使うスポンジができた。
後はスポンジを冷ましている間に
生クリームを作り飾りに苺をのせるだけ。
生クリームはなまえが
苺を切るのは俺、と役割分担をして
並んでキッチンに立つ。
「臨也、見て!」
「ああ、だいぶ固まってきたね」
「もう少し?」
「うん、もう少し」
七分立て(軽く後が残るがすぐに元に戻る状態)の生クリームを
一生懸命に泡立て器で混ぜるなまえに
頑張って、と声をかけ
俺は苺を小さく切る。
キッチンには甘い匂いが充満していた。
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