ピンポーンと控え目なチャイムが鳴り響く。
時刻は十二時。俺の生徒であり恋人でもある土方十四郎は部活での功績とその学力でさっさと推薦枠を取り、そして当たり前のように合格した。今日はそのお祝いも兼ねて、土方が俺の部屋に泊まりに来るのだ。

「いらっしゃい。早かったね」
「うん…ちょっと早過ぎた…?」

不安そうに揺れる瞳に微笑みかけてポンと頭に手を置けば、ホッと息を吐き安心したようにと緊張していた顔を崩した。

精子がどんなもんでどうやって出るのかさえも知らなかった土方は俺と回数を重ねていくうちに段々と淫らになり、遂にこないだ初めて後ろだけで射精することを覚えた。まだ十代、それも真っ盛りな中学生で性に貪欲な土方は教えたことはちゃんと覚えるし、恥ずかしがりながら涙を流しても、最後には必ず一生懸命やってくれる。

土方が高校に受かったのは非常に喜ばしいことだ。心から嬉しいし祝ってやりたい。
だが俺には今日、どうしても試してみたいことが有った。それは今、性に貪欲な今じゃなければやらせて貰えないと思ったからだ。





「適当にその辺座って」
「はーい」

なんの変哲もない1LDK。男の1人暮らしなら十分だ。キッチンが少し広めな造りのこの部屋は自炊の俺には有り難い作りだった。

「土方の大好きなハンバーグは夜ね。お昼は親子丼でーす!あ、手抜きとかじゃねぇから、いやまじで。ついさっき起きたとかじゃないからね、本当に」
「いや、別にいいですよ…俺、親子丼も好きだし。それに、昨日も遅くまで仕事してたんでしょう?」
「…え?何で?」
「目の下、隈凄いですよ?本当に俺こんなに早く来ちゃって良かったんですか?」
「なーに言ってんの。これはアレだよアレ。土方が来るのが楽しみ過ぎてあんまり眠れなかったの!」
「……ばーか」

可愛い。ツンと突き出た唇とうっすら赤くなった目元にピンクに染まった頬。照れ隠しの暴言も俺にとってはホイミだ。むしろベホマだ。
今すぐ口付けて押し倒したくなるのを何とか押し止める。楽しみはとって置かなければならない。俺は部屋の隅にある小さな箪笥をチラリと一瞥した。

「はい、マヨ。あんまかけ過ぎんなよ」
「はーい」
「土方、ご飯食べ終わったら買い物行こうね。合格祝いに何でも欲しいモン買ってあげる」
「え、そんな…いいですよ。先生を独り占め出来るだけで十分です」
「俺が何か買ってあげたいの!じゃあ俺が買い物したいから付き合ってくれる?」
「……はい」

土方は箸を口に加えたまま赤い顔で俯いた。





昼飯を食い終わり、二人でキッチンに立ち後片付けをする。皿を洗わせれば手を滑らせ、食器を仕舞わせれば何もないのに躓く。そんな土方は唯一安全なお手伝い、食器拭きをしている。時折、手から皿が落ちそうになるのに慌てて力を入れ、ミシッと音がする皿に顔を青くする土方の一人コントを隣でチラリと盗み見ながら、俺は溢れる笑いを噛み殺した。

「よし、終わり」
「せんせー!見て見て!ぴかぴかになったー」

自分で拭いた皿がぴかぴかと輝く様を手を伸ばして見せてくる土方の頭を軽く撫でるとにこりと嬉しそうに、そして少しだけ恥ずかしそうに微笑む。

「ありがとーね。じゃあ先生着替えてくるからリビングでちょっと待ってて」

頷く土方の頭をぐしゃぐしゃと掻き回し、寝室に着替えに向かった。





ロンTにジーンズと至ってラフな格好でリビングに向かえば土方はうっすらと頬を染めて目を逸らした。

「ひーじかた。何でそっち向くの?せんせーのこと嫌い?」

ソファーに体育座りで座っていた土方の隣に腰を下ろし、その赤く染まった頬をツンツンとつつく。

「…せんせーずるい」
「何が?」
「だって……俺がせんせーのこと大好きだって知っててそんなこと聞くんだもん…いじわるだ」

頬をつついていた俺の人差し指をきゅっと握り、赤く染まった顔を膝の間に埋めてしまう。
土方の方がよっぽど狡いと思うのは俺だけだろうか。

「ごめんね?…こっち向いてよ。寂しいじゃん」

丸くなったその身体を身動きが取れる程度に抱き締める。するとそろそろと顔が上がり、赤く染まった頬と潤んだ瞳が眼前一杯に迫った。

「…やっぱりせんせーはずるい」
「何でよー。先生は本当のことしか言ってません」
「俺が絶対に拒否出来ないって分かっててわざと優しいこと言うから。本当は先生、全部分かってるんでしょ?」

それは否定出来ない。
俺たちには埋めようの無い年の差がある。やっぱり不安は不安なのだ。来年の春には土方はもう俺の学校にはいない。勿論俺は土方が高校生になろうと手放す気など毛頭無いが、土方はどうなのだろう。新しい出会いがある、可愛い女の子もいるかも知れない。三十路間近で青春などとうに過ぎた俺はどうでもいいが、土方は違う。まだまだこれから色んな出会いや楽しみがある。その時に俺の存在が足枷になったりするのだろうかと、柄にもなく悩んだりしているのだ。
それでも、喩え足枷になったとしても土方を手放したくないと思ってしまう俺はやっぱり狡いのだと思う。

「そんなことないよ。俺だってエスパーじゃないんだ、言ってくれなきゃ分からないことだってある。だからお願い土方、言って?」
「そうゆうところが狡いって言ってるんです…せんせー」

コツリと額をくっ付けて懇願すれば、土方はクスクスと笑いながら俺の首に腕を回した。近づいた口元から吐き出される吐息が耳を掠めて擽ったい。

「せんせー………大好きです」

耳元に囁かれる言葉。うじうじと悩んでいる自分が馬鹿らしくなった。
目の前の恋人は今を必死で生きている。

「うん、俺も大好きだよ…つか絶対お前の大好きより俺の大好きの方がでかいから」
「……俺のがでかいもん」
「いーや、俺だね」
「…むぅ…おれ!ぜーったい俺!」
「…いやいや、……ッくく…俺ら馬鹿じゃね?」
「…ふふ…そうですね」

ぎゅうぅっと少し苦しい位に抱き締め合って声を出して大笑いする。
ぐじぐじと悩むのはもう止めよう。今がこんなに幸せなら、それでいい。
教え子で恋人で、教師である俺からすればまだ小さな子供にとても大切なことを教えられたような気がして、俺は小さく苦笑を漏らすとまだ子供らしさの残る柔らかい頬にちゅっと軽く口付けた。

「さて、行こうか?」

買い物に出掛ける為に身体を離そうと肩に手を置くと、離さないとばかりにぎゅっと抱き締められ、俺は内心驚きながらも腰に腕を回し、ポンポンとあやすように背中を叩いた。

「せんせー…買い物、明日じゃだめ?」
「え?」
「……今日は、お家でゆっくり…とか」

これは、これはもしかしなくても誘われているのだろうか。いやでも誘われてるとしたらゆっくりとか言わないよな。どうする俺どうしよう俺。

「せんせー…?」

なかなか返事をしない俺に、土方は羞恥から肩に埋めていた顔を起こした。その上目の瞳は不安に揺れている。

「いや、あの…買い物なんて全然明日でもいいんだけどさ」
「うん?」
「多分俺…土方のこと、ゆっくりさせられないと思うんだけど」
「何で?せんせーは何もしなくていいよ?一緒にいてくれるだけで…」
「いや…寧ろ何もしないのが無理、みたいな?」
「?」
「だぁー!キョトンて顔すんな!上目遣いも禁止!だから、お前といたら先生はゆっくりなんて出来ないの!えっちしたくなっちゃうの!分かった?」

土方は数秒経ってから漸く意味を理解して顔中真っ赤に染め上げた。その段階で既にムラムラとキていた俺は取り敢えず身体を離そうと再び肩に手を掛ける。しかし土方が離さないとばかりにぎゅっと抱きついたことにより失敗に終わる。

「…ゆっくりじゃなくてもいい…激しくてもいいから…」
「……激しくってお前、どうなるか分かんないよ?手加減してやんないよ?」

的外れなことを言う土方に溢れ出る笑みを噛み殺しながら、少し身体を離し白い首を下から上へするりと撫で、こしょこしょと擽る。

「手加減なんて…ッぁ…してくれなくていいもん…」
「後でもう許してって言っても止めてやんないよ?」
「へ、平気!…それに…」
「ん?」
「俺…せんせーと…ぇ、え…えっち…するの、好き…かも」
「………かも?」
「…すき、です」
「うん、知ってる。よく出来ました」

茹で蛸の様に顔から首まで真っ赤に染めて、きゅっと目を瞑った土方の目尻にキスをすると、寝室に行くべくその身体を担ぎ上げた。

「……ぅや!?」
「俺を煽ったお仕置きにたぁっぷり可愛がってあげるから、覚悟してね?」
「…ぇ…あ…」

おどおどしている土方を肩に担ぎ上げたまま、リビングの端にある箪笥から今日の為に買ってあった例のものを取り出して寝室に向かう。

「せんせー…それなに?」
「後のお楽しみ〜」
「…うぇー……嫌な予感」
「そう?えっちな土方君はとっても喜んでくれると思うけど?」
「…ぇ、えっちなんかじゃありません!…てかやっぱり、そうゆうモノなんだ…」

寝室の扉を開けてブツブツとうるさい土方をベッドに降ろす。

「そうゆうモノってどうゆうモノ?」
「…ぅ」
「ん?」
「おとなのおもちゃ……的な…」
「ふーん、土方はおとなのおもちゃを想像したんだ?……えっちぃ」
「…ち、ちが…」
「おとなのおもちゃって?例えば何?」
「…し、知らな…ゃ、みみ…!」

顔を枕に埋めてしまった土方の無防備な耳にむしゃぶりつく。軟骨をなぞり、穴に舌を突っ込んでぐちゅぐちゅと掻き回す。

「…ゃ…やぁ!ぐちゅぐちゅ…するぅ…」

飽きることなく耳穴を舐めまわし、時折耳朶を甘噛みすれば感じやすい身体ばピクリと震えた。チラリと下を見やればペニスがうっすらと勃ちあがりズボンにテントを張っている。

「…ぉ…音が…!…や…せんせ…おかしく、なっちゃ……ゃう!」

訴えを無視して暫く耳への愛撫を続けていると、土方の足がもじもじともどかしげに動き出す。俺はその光景にほくそ笑んだ。

「土方、もじもじしてる…ここ、触って欲しい?」
「…は、はぁ…ぁ……んうぅ!」

ズボンの上から張り詰めたペニスを撫で上げれば背を逸らし犬のように鼻を鳴らす。

「…ゃ…あ…さわって…せんせぇ、さわって…」
「んー、取り敢えず脱がすよ」
「…ん………ひゃうん!…ぁ」

ボタンを外し、ジッパーを降ろすとズボンと下着を纏めてずり落とす。途中、勃ちあがったペニスに下着のゴムが引っかかりビクンッと身体が大きく揺れた。
上も脱がして一糸纏わぬ姿にすると、暫くそのまま何もせずに傍観を続けると、腕を交差させ顔を隠す土方の呼吸が段々と荒くなり、再び足がもじもじと動き出した。

「…は、はぁ…っん…はぁ…ッ…せ、せんせぇ…!」
「んー?」
「も…やだぁ…見てないで…さわって…おねが…い…」
「えー?先生土方君が自分で弄ってるとこ見たいな」
「……え?」
「触りたいんでしょ?いーよ、ぐちゅぐちゅしちゃって」
「…ふぇ…や、むりぃ…せんせ、おねが…」
「じゃあそこはそのままー」

泣きの入ってきた土方に微笑みかけ、俺は勃ち上がり先走りを垂らすペニスを通り過ぎ、胸の先端でツンと尖る果実に手を伸ばしきゅぅっと摘む。

「…ひ、ひぐ…ふぇ………ふやぁん!」
「こっち弄っててあげるから、我慢出来なくなったら下こしこししなね?」
「やぁ!…んっ、んうぅ〜…ぁ、…あん!」
「ほら、乳首弄る度に下もピクピク動いてるよ?……触りたいだろ?」
「あっあっ!…ふぅ…ひっく…んゃ、ぅ」

徐々に延びてくる腕、その手が自らの震えるペニスを捕まえたらもう最後だった。

「ひゃっ!…あっ、やうぅ!」
「ふふ、気持ちよさそうじゃん」
「…ゃ、やぁ…せんせ…みないで…あうぅ」
「見てるよ。ふーん、土方はそこが気持ちいんだ」
「ぁ、く…ふ…あっ!…やだぁ…せんせ…」

忙しなく動く土方の手に顔を寄せ、亀頭をペロリと舐めてやる。

「ふやぁ!…んっ」
「土方のココ、いやらしい臭いがする」
「……やあぁ!…嗅がないでぇ…」
「お家でエッチなことばっかしてるでしょ?」
「…ゃ、してな…してないもん…」
「うそつき」

土方のペニスからは噎せかえるような雄の臭いがした。オナニーの仕方も知らなかった子供が随分成長したもんだと、俺の教育の成果がひしひし感じられて思わず笑みが零れる。

「…ぁっ…ふ、ふぇ…笑わな、で……ひっく…」
「え?ちょ、何で泣いてんの…?」
「…せんせ、が…えっちなからだに、したくせにぃ…ぐす」
「うん?」
「…おれ、受験のあいだ…がまん、出来なくて…ひとりで………ひっく」

しゃくりあげながら必死で話す内容は、受験の間俺に会えなくて、でも我慢も出来なくてオナニーしてしまったと言うものだ。普通の男なら当然なことも無知な土方からしてみれば背徳感たっぷりだったのだろう。俺は自分の恋人の成長に感心して笑みを零したわけだが、どうやら土方は馬鹿にされたと勘違いしているらしい。


「土方、一人でするのは全然いけないことじゃないんだよ?むしろ先生は嬉しいです」
「…ぐす……馬鹿にしたんじゃないの?」
「いーや?だっておかずは俺だろ?」
「おかず?」
「土方は誰を思ってひとりえっちしたの?」
「……え、ぁ…」

ニヤリと笑って告げれば途端に赤く染まる顔。オロオロとあちこちをさまよっていた瞳がやがて上目に俺を捉える。

「先生に、決まってる…」
「よくできました」
「…ねぇ、せんせ…?」
「んー?」
「先生もひとりでしたりするの?」
「…へ?そりゃあするに決まってるじゃん」
「じゃあ…せんせーのおかずは、誰ですか?」

少しの期待と大きな不安から揺れる瞳で見上げてくる土方に苦笑して額にちゅっと口付けてやる。この教え子は自分がどんなに愛されているか全く分かっていないらしい。

「土方に決まってるだろ?でも最近は右手のお世話になる前にお前にインサートしちゃうけどね」
「…………」
「はいはい、今のは俺が寒かった」

自分の発言に若干後悔しながらベッド脇にある小さなチェストからローションを出し、手のひらで温める。温くなったところで中指に絡めてまだ閉じたいるピンク色した小さな蕾に塗り付けていく。
襞一本一本に丁寧に塗り付けて、綻んできたところでまずは一本、中指を挿入する。全てマニュアル通りだ。

「…んっ…ふぅ…」

さっさと馴らしてさっさと突っ込むことが多いだけに、土方は物足りなそうに息を吐いた。
中指が内壁に馴染み、ヒクヒクと収縮しだしたことを確認すると、マッサージするように内壁を押しながらゆっくりと抜き差しを繰り返す。

「…ふゃっ…せ、せんせ…?」
「……ん?」

いつもと違う行為に物足りなさと不信感を抱きながら、涙の膜が張った瞳で不安そうに見上げてくる土方に微笑みかけて やれば眉をハの字にさせ困ったような顔をした。その顔に俺も若干困った顔で頭を撫で、行為を再開する。
中指で広げた後孔に隙間が出来てきたのを確認して、先程と同じ要領で今度は人差し指を挿入する。

「は、はぁん…んっ、ふ…ぁ、あ!」
「あ…やべ、触っちゃった?」
「…や、そこ…もっとぉ……」

敢えて前立腺には触れないように馴らしていたのに人差し指が誤ってソコを掠めてしまった。ソコでの快感を嫌という程知っている土方は、一度与えられた快感を再度求めるように腰を揺らした。

「…ふ、ゃ…なんで?…せんせぇ…」
「今日は丁寧に馴らさなきゃだから、まだ触っちゃ駄目なんだよ。いいこだから、もうちょっと我慢な?」
「…ふぇ…ぇ…く」

土方は溢れる涙を抑えきれずに枕に顔を埋めた。俺はそれを宥めるように臍や脇腹に口付けながら三本目の薬指を挿入する。

「…ん、んぅ…せんせ…おへそ、くすぐったいよ…」

口元を歪めながら言う土方に笑いかけて臍の穴を舌先で擽ってやれば、もじもじを躰を捩った。

「…ふ、ふは…やぅ…」
「よし、大分解れたな…それじゃあ今から前立腺触るけど、イッちゃ駄目だから」
「へ?」
「イッちゃだーめ」
「…なんで?先生の…くれるんじゃないんですか?」

頬を膨らませ、唇を突き出して拗ねる土方に窮屈なズボンの中で大きく成長している俺の息子が悲鳴を上げた。

「……駄目なものは駄目なんです」
「…むぅ、……教えてよせんせー…」
「後のお楽しみ。ほら、触って欲しかったんだろ?」
「……べつに、触って欲しくなんかな……ひゃううぅ!?」

微かに膨らんだ胡桃大のそこをグッと押してやれば、 散々焦らし躰は面白い位跳ね上がる。

「あっ、あぁ!…ゃ、きもちぃ…そこ、きもちぃ……」

ガクガクと揺れる腰に連動するように揺れるペニスからは愉悦の雫が滴っている。ぷるぷると物足りなそうに震えるソコに触れてやりたいのは山々だが、達してしまうと折角綻んだ後孔が締まってしまう為それは出来ない。アレを挿入する為には念入りな下準備が必要なのだ。

「…あっああ!…も、イクゥ…!」
「おっと、じゃあ終わり」

内股がピクピクと痙攣しだし、ペニスも熱を放出しようと震えている。そして何より土方自身が絶頂に駆け上がって行くのを確認した俺は埋まっている三本の指を一気に引き抜いた。

「…ふあ…ゃ…う…なんでぇ?……も、イきたい…ぐす」
「はいはい、泣かないの。今からすっごく気持ちくしてあげるから………多分」
「え?」
「いやいや、何でもないよ」

そう言って先程持ってきた袋から例のモノを取り出した。

どぎついピンク色したボディ、長さと太さは成人男性では到底かなわないそのサイズ。土方の言った通り、これは大人の玩具だ。名をバイブと言う。
土方にバレないようにバイブを後孔に当てる。正直、俺のペニスよりも一回り位大きなコレが土方の慎ましい後孔に埋まるのかどうか不安だ。

「…ひゃ、冷た……なに?」

俺の猛ったのペニスが挿入されると思って大人しく待っていた土方は後孔に感じた無機物の冷たさに不安そうに俺を見上げた。俺はそれに微笑んで額にキスをして、手にしたモノを一気に突き入れる。

「…んぅ…え?…ひゃうぅぅぅう!?」

若干の抵抗が有ったものの、極太バイブは以外とすんなり入った。土方の額に唇をくっ付けたままだった俺は唇を離し、恐る恐るその顔を覗き込む。
土方は初めての質量を受け入れた衝撃に目を見開き、口をはくはくとさせ上手く息が出来ていないようだった。

「土方?……ちゃんと息して?大丈夫だから」
「…は、…はぁ…ふ、せんせ…せんせ…」
「よしよし、良くできたね。あれ?もしかしてイッた?」

下腹部に手を伸ばせば粘着いた水溜まり。どうやら挿入の衝撃で達してしまったらしい。

「…や、…はぁ…あっ!」

根元を持ち、ぐりゅぐりゅと回して内壁に馴染ませる。快感に弱い土方は直ぐに反応し始め、達したばかりのペニスは既に緩く頭を掲げている。

「…ふ、は…せんせ…くるし、」

動きがスムーズになったのを見計らって今度はピストンを開始する。最初はゆっくり、徐々に早くしていけば土方は突き上げる度に甘い声を上げた。

「…あっあっ…はうぅ!…ん…」
「土方〜気持ちい…?」
「…んうぅ…ぅん…!…」

流石に若いだけあって快感に従順だ。
先程までその質量に驚いていたと言うのに、達してまだ数分しか経っていないペニスはすっかり完勃ちしてトプリと先走りを零している。

「…ん、そろそろかな?」
「…ふぇ?…せんせ?………ひぃっ?!」

カチリと根元に付いたスイッチを押せばヴィィーンと鈍い音が鳴り響く。

「…ふやぁぁぁぁ!…や、ぐるぐる…やあぁっ……」

閉じようとする土方の足の下に自分の足を入れて大きく開かせる。初めからMAXでスイッチを入れたバイブは激しく体内を掻き回し、肉壁とバイブとの間からたっぷりと塗り込んだローションがブクブクと泡を立てている。

「いやあぁぁぁあ!も、……イクゥゥ!…」
「いーよ。先生にいやらしいとこ沢山見せて?」

ガクガクと震える太股を撫でれば、枕に埋めていた顔がこちらに向けられる。やっと自分の今の状況を確認した土方は自分の痴態に顔を赤く染め、目を見開いた。

「…ひっ…やだあぁぁあ!せんせ、みないでぇ…」
「いーや。イくとこ見せて?」
「…や、やあぁ……は、うぅぅぅ!」

クッと腹に力を込めれば激しく動くバイブが抜け始める。しかしそれで敏感になった内壁を更に擦り上げられた土方は小さな悲鳴を上げる。俺は少しだけ外に出てしまったバイブを再び中に突き入れ、抜けないように押さえつけた。

「…ひうぅぅぅぅう!…はう!…ふかいぃ、ぐりゅ…ぐりゅ…やああ!」

足を爪先までピンと伸ばし、白濁が飛び散る。
極限まで奥に入れたバイブがピストンを繰り返し、更に奥を擦られる感覚に土方の身体はビクンッと痙攣しながら連続絶頂に突入する。

「ひきゃあぁぁぁぁぁぁぁあ!いやぁあ!も、イキたくな…イキたくないぃぃ!」

ビュクビュクと絶え間なく吐き出される白濁は土方の顎から腹までを白く染め、その卑猥さに思わず息を飲む。
押さえ付けている手に伝わる振動がバイブの激しい動きを物語っていた。

「あ、あ、…あっ…やぅ…きもち、よぉ…ぐりゅぐりゅきもち、の…」

震えるペニスから白濁を吐き出し続ける土方は絶え間無い絶頂に正気を失い始めている。
とろけた顔で身体をビクビクと痙攣させながら気持ちいいと譫言の様に呟く。

「…あうぅぅぅん…おっきぃ…おっきくて、きもちいぃぃ…」
「……ん?」
「ふわぁぁぁあ!…あ、また…ぐりゅって…すごぉい、おっきぃよぉ…!」
「……ひ、土方?」

にっこりと笑いながら必死で腰を振る土方に冷や汗が流れた。
俺はバイブを押さえ付けていた手を離して根元を掴み、激しく動いているバイブを一気に抜き取り、ポイと床に放り投げた。

「…んっ…はうぅぅぅん!…やっ…ぬいちゃ、やぁ…」
「ひ、土方!しっかりして!こんなんより銀さんの方がいいよね?いや、いいに決まってる!」

寂しそうな声を上げ、床に落っこちてうねうねと卑猥に動くバイブを物欲しそうに見る土方の頬をぺちぺちと叩く。

「…っぷ…ふ、ふふ…」

くるりと俺の方を向いた土方は目を細めて満足そうに笑っていた。

「…せんせーが、意地悪ばっかりするから……仕返し、です」

細い腕が首に絡み付き、耳元で囁かれる。

「………………」
「…あんなのより…せんせーがいい…」

チラッと床でうねるバイブを見た土方は呆然とする俺の唇にちゅうっと口付けた。

「…せんせ?」
「……もう、俺よりあっちがいいのかと思ったじゃん」
「…ふふ…意地悪しないで、ちょーだい?」
「……クッ…」

ズボンにテントを張り、解放を望んでいる俺のペニスを爪先でぐりっと押し上げる土方はどうやらかなりお怒りのようだ。

「…足癖の悪い子には、お仕置き」
「…ん」

チャックを下ろし、ズボンと下着を一気に下ろせばブルリと零れ出たパンパンのペニスをヒクつく後孔に擦り付ける。
綺麗に弧を描く唇に噛みつく様に口付けて、満足そうに閉じられた目を確認して、一気に突き入れた。

「んうぅぅう!…ふは、…ああっ」

数えきれない程達して敏感になった内壁を堅いカリで擦りつければ自然と離れていく唇。土方が散々白濁を吐き出している間、ひたすら我慢していた俺は夢中で突き上げた。

「…ふあぁあ!…んっ…も、でちゃ…」
「…クッ…ん…俺、も…」
「…は、うぅ…ん…やっぱり…せんせ、のが…いちばん…きもちぃ……!」
「……ッ…!…うっ…」

へにゃっととろけた顔で微笑まれ、その破壊的な可愛さに我慢出来ず溜まった精液を吐き出した。

「…あっ…ああぁぁぁぁぁあ!…や、あっつい…」

同時に達した土方も詰めていた息を吐き出しベッドに沈み込む。
腹から伝った土方の精液やらローションやらでベッドは凄い有様だった。

「…は、はぁ……んぅっ…」
「土方、だいじょぶ?」

萎えたペニスを抜く刺激にさえ微かに声を上げる土方に愚息に力が入りそうになるのを気力で押し留め、湿った黒髪を撫でる。

「…ん、だいじょぶです…せんせ、身体気持ち悪い…お風呂連れてって?」

にっこり微笑んで腕を伸ばしてくる土方に苦笑してその身体を抱き上げる。

「…せんせー…王子様みたい…」
「はいはい、先生は土方君だけの王子様ですよ〜」

そんなことを言ってふざけ合いながら身体を清めるために風呂場へ向かった。





風呂から上がり、シーツもカバーも変えたベッドに座って足の間に土方を座らせる。ホカホカとまだ温かい身体に顔を緩めながら濡れた髪を乾かしていく。

「…んうぅ…きもちぃー…」
「お痒いところはございませんかー?」
「ないです」

ブオォーと言うドライヤーの音が響き渡る。サラサラと指の間をすり抜けていく真っ直ぐな黒髪が羨ましい。

「よし、乾いた」
「…ん、せんせー…ありがと…」
「眠い?寝ていいよ?」
「んう…でも…ハンバーグ……」
「まだ四時だし、出来たら起こしてやるから」
「……ん」

ベットに寝転がり俺の腰に腕を回して、腹にグリグリしてくる土方の頭を撫でてやれば数分もしないうちに安らかな寝息が聞こえてきた。

「……おやすみ、いい夢みろよ」

赤ちゃんみたいな寝顔を見て、先程の妖艶さとのギャップに笑みが零れた。

俺はふよふよの頬に軽く口付けて夕食の準備に取り掛かった。


愛しい君の幸せな夢を願って。








「美味しい?」
「うん!」

出来上がったハンバーグを頬張る土方に聞けば口端にデミグラスソースを付けた満面の笑みが返ってくる。
それでこそ作りがいがあるってものだ。
食べ盛りの土方は最近殊更よく食べるようになった。今日のハンバーグもかなり大きめに作ったと言うのに、見る見る内に口の中へ消えていく。

「先生のハンバーグが一番好きー」
「そう?そりゃあ良かった。土方、付いてる」
「……へ?…ぅや…!」

口端に付いたデミグラスソースをペロリと舐めとってやれば顔中茹で蛸のように真っ赤にして俯いてしまう。

「……ほんと、こうゆうところはまだ子供なんだけどなぁ」
「…ふぇ?……なに、せんせ?」
「いやいや何でも?……あ、そうだ。土方、ちょっと待ってて」

思わずぼそりと呟いた言葉は運良く土方には聞こえていなかったらしい。
フォークを口に含んだまま不思議そうに見上げてくる土方の頭を撫でて安心させてやり寝室に向かった。

「おまたせー。土方、手出して?」
「…ん?……はい」

差し出される自分より幾分か小さな手の上に持ってきた物をぽとりと落とす。

赤いリボンの付いた銀色の鍵。

「…え?…先生、これって…」
「この部屋の鍵。いつでもおいで?」

カシャンとフォークが皿に落ちる音がした。
手のひらの小さな鍵をまじまじと見つめていた土方の瞳に透明な滴が溢れてくる。

「…泣き虫、もうすぐ高校生でしょ?」
「……っふぇ…っ…ひく…せんせ、……せんせ……」
「ん?」
「…ふぅ…ひっく…うれし…ありがと…」

手のひらの鍵をぎゅっと握り締めて、しゃくりあげながら泣く土方に苦笑してその身体を抱き締めた。

「遠慮することなんて無いんだよ。高校に行ったからってお前と離れる訳じゃないんだし、逢いたいと思えば何時だって逢えるだろ?」
「…ふ、ふうぅ……ひく…」

土方が卒業という言葉に怯えているのは知っていた。
不安なのは分かる。俺だって同じだ。だけど、俺は最初から土方と離れる気など無いし、手離す気なんてないんだ。

「土方、俺はお前と別れる気なんて無い。卒業したら休日に普通に街を歩けるし、デートだって出来る。今みたいにこそこそしなくてもいいんだ」
「…ん、…うん…」
「その鍵使って、俺が帰ってくるの待っててよ」
「…うん…せんせ、ありがと…」
「どういたしまして」

きゅっと背中に回ってくる手。それを受け止めて震える背中を撫でれば更にぎゅうぅっと力が込められる。

「こらこら、苦しいって。ハンバーグ、冷めちゃうよ?」
「……あ…」

ハッとして離れていく腕に一抹の寂しさを感じながら再び口を動かし始めた土方を見て、俺も少しだけ冷めてしまったハンバーグを口に運ぶ。我ながらいい出来だ。

チラリと盗み見た土方の目尻は泣きすぎて赤く色付いていた。



「…土方、明日は指輪でも買いに行こうか」

「……ッ…!!」



その瞳が再び涙に濡れるまで、約数十秒。



end








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