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桃色のこじゅ想い
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小十郎さんはいつも一番風呂。

まるで他人と入浴すんのを避けてるみたいに、決まって一番風呂。





政宗さんに彼のベビーピンクちんちんについて問い詰めたら、

「俺の口から言うには荷が重いぜ…
Honey自ら確かめてくるんだな。」

ということだったので、名前は二番風呂をいただきたいなと思います!







ンンンでも包茎だったら俺はどんな反応をするのが正解なのか…下手に慰めれば一生消えることのない心の傷を作ってしまいかねない。

とにかく小十郎さんに恥だけはかかせられない。俺が多少恥をかこうとも、小十郎さんだけは…っ!

( ー̀ωー́ )キリッ



‥‥なんだろうこのいきなり芽生えた忠誠心は。

苦労してる人って尽してあげたくなるんだよ。(俗にいう同情であることは気付かないフリをします)








風呂場に向かうターゲットを柱の影からひっそりと見送り、たっぷり三分間を一秒一秒刻々と数えて待つ。

そうして脱衣場に小十郎さんが居ないことを確認したら、俺もすぐさま服を脱いで腰に手拭いを巻き、いざ出陣!

…の前に、深呼吸深呼吸。



『すうううう――…‥ぶはっ!
げへ、ごふぉ…うおえっ!』



むせた。

普通に苦しいないやいやスッゲー苦しい。死ぬのかな俺死ぬのかな、咳が止まらん
おえ、うぼえぇぇっ!!



けほ、ごほん。
(すみませんでした)






結構な大声を上げてしまったので慌てて風呂場を覗き見ると、小十郎さんはこっちに背を向けてサブサブと髪を洗っているご様子だ。

ナイス〜!やっぱ神様は俺の味方だな。
あ、味方なのは悪魔か。





もう小十郎さんったら油断しちゃって〜〜ぷ・ぷ・ぷっ

と可哀想な子でも見るような目線を、俺自身が可哀想な子になりつつ送っている事には気付いている。わかっているよ。








ちょっと待て。



あいつ傍らに物騒なもの置いてる。






隊士がまとめて入浴するのか無駄に大きな風呂釜の隣には、ひっそりと蒸気に触れ水の滴るそれが置かれている。

本物こそ見るのは初めてだが思い描くままの姿をしているそれは、紛れもなく日本刀というヤツだ。
錆びたら困るのか何でかは知らんが鞘に納まってすらいない。そんな外気に触れまくりで平気か

常に戦闘モードなんすね!
クゥゥ痺れる〜〜〜!





とかいうレベルじゃない。

下手に向かえば命が散る。



こんなことで人生終わりたくないけど何故だか嫌な予感もこれといってしないし(俺の第六感はか〜な〜り冴え渡ってる)、困難に立ち向かう男ってとても健気でステキだと思う! カッコいいと思う!!

みんなァ!オラに勇気をくれェ!!








『あれ、小十郎さんもいたんですね。』



こうやって何も知らないフリして彼を騙すのは出会って初日にして二回目だ。

声をかけた瞬間、彼の手が反射的に刀へ伸びたのでビクリと肩が震える。俺と認識してもらえたなら危害は加えてこない…よね?





「さっきから俺の周りをウロついてたのはお前か…」

『あちゃー、気付いてたんですか? 人が悪いなぁ声掛けてくだいよ!』

「その言葉、そっくり返すぜ。」

『ですよねー。まぁでも趣味じゃあないから安心してください!』



あっさりバレちゃったヨォ?!


俺は口も演技も達者じゃないんだよ、根っからの正直者なの…

それに比べてこじゅさんは…さっきまで全く気付いてないみたいな素振り見せてたくせに、んもー! 助演男優賞あげちゃうぞっ!
(そしてあくまで主役は俺)





そんな中、俺の頭のなかではチンコールが木霊している。

脳内は小十郎くんのチンコの話で持ちっきり。
到るところで


「聞いてちょうだいな。この方のアレ、ピンクのつるつるなんですってよ!」

「アラヤダ! それじゃあ被ってる可能性もあるわねぇ… コワモテなのに、不憫だわぁ。」


的な会話を俺の脳細胞たちが繰り広げています。






ごくりと飲み込んだ生唾が何を期待してなのかは判らなかったけど、俺は計画を実行すべく小十郎さんのもとに歩み寄る。

この時代に手拭いを巻いて腰回りを隠したりする行為は浸透していないのかどうなのか、ちゃんとフルチンです小十郎さん。

よーしよし、エラい。





『折角だし、お身体流します。』

「そうか? 悪いな。じゃあ頼むぜ」

『任せてください! あ、気持ちよくても声出し厳禁で!』

「だれもお前の技術じゃ快がらねえよ。」




さすがは小十郎さん!空気読むねえ〜〜ッ!!

その一言を待ってた俺は渡された手拭いを受取りもせずに背後から小十郎さんのちんこをそっと握り込んだ。








『その言葉、後悔しますよ?』




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