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ポンペと僕とこじゅ
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『実は名前、懐妊しやした。』

「ほう、めでてえな。式はいつだ」

『小十郎さんの頭がめでたいなー。おしべとめしべの勉強をしてらっしゃい!』



冗談に乗っかってきてくれたと判っちゃいるけど、敢えて突っ込むのがそうこの俺。命知らずだろお〜〜シビれるだろぉ?!
こじゅさんの眉間の皺が一層深まるっていう、いつ爆発するか知れないっていう、スリリングなゲーム。やるんじゃなかった。

良い子はこーいうヤのつくお仕事してるみたいな兄ちゃんで遊ぶのはやめようね。





「それはそうと、人様の部屋で御開帳たァどういう訳だ?」

『どうもこうも、アナタの主が…いや正確には主の分身的なアレが俺にバックアタック繰り出してきた訳ですよ。』

「理由になってねえ。全くあのお方は…素性も知れぬ野郎に手を出すなど」

『いやいや素性知れてますよね、未来から来た人型人間ですよ。』





そうこうまったり会話を進めていたら、再びヤツが到来!再臨!ドギャーン!

ああダメッ激しすぎるッ!
下っ腹うごめいてるのぉ!どぅるるる〜とか言ってるのぉぉ!!





『は、腹…!腹がパーンする…っ』

「後処理までお忘れになったのか…仕様のないお方だ。」

『処理?!なに俺は政宗さんに抱かれたから始末されるの?!!いくら筆頭がホモだってバレたくないからって理不尽でしょおおお!!!!』

「政宗様は衆道じゃねえぇぇッ!!!」




忠誠心が本能と化しているかの如くスラリと刀が抜かれ俺に向けられる。

冗談じゃねえぞ!どっちかっつーと被害者は俺だろうが!…いや確かに誘いはしたけど。

気持ちよかったし後悔もしてないが、せっかく佐助が何故だかわからんが放置してってくれたってのにこの展開はあんまりだろ!





『衆道じゃなかったらただの節操なしですよ!ヤリチン筆頭ッ!俺の処女を奪った!』

「ご愁傷様なこったな。テメェみてえな餓鬼を相手にするなど…悪喰にも程がある。」

『そんな悪喰にくわれる片倉印のお野菜さんたち。』

「テメェ!やんなっちゃうこと言うんじゃねえっ」



やんなっちゃうってアナタ。

なかなか可愛い反応じゃないか、俺はギャップに弱いんだぜ!






『慰めてあげましょーか?』




あわよくば俺と同じ目に遭えという。そんな邪な感情つきのお誘いであります!

腹痛もいまは大人しくしてくれてるし、チャンスを逃す俺ではない!
昨日政宗さんと一発カマして取り敢えず気持ちいってことは判明してるし。こじゅさんがアンアン喘ぐとか正しくギャップ萌えだと思う!





『風呂で勃ってたのって、俺に欲情したからですよねー?まさか拒否るなんてしないでしょ?』

「違、あれは…っ」

『声、上擦ってますよ。まさか俺の尻見てもう勃っちゃってます?』



立ち上がって傍に歩み寄っても、身体を強張らせ逃げることをしない。
普段の893ぶりからは想像も出来ないその立ち振る舞いに、勃起はせずとも俺は確かに欲情してた。

俺より上背が高く体格の良いその身体に密着して、背伸びがちに首に右手を回し耳元に口唇を寄せる。
左手では掌から零れんばかりに膨らむ小十郎のちんこを布越しに納めて。




『悪い子すねー。嘘吐きはお仕置きされても文句いえないですよ?』

「耳…擽、ってえ‥」

『はいはい。勃ったチンコどーにかしたいなら、自分で服脱いでくれます?』




ちゅうと耳たぶを甘く吸ってから身を離すと、片手にぶら下げてた刀と腰に差していた鞘を取り上げて納めてやる。ンンン怖い!長い!難しい!切れ味良さそうすぎて怖い!!

小十郎はただただ目線で殺人が可能なんじゃないかと思うほどの剣幕で俺を睨みつけてる訳だけど、勃起が何よりの欲情の証だし今は怖くとも何ともないんだからね!

むしろそんな顔されたら俺までムラムラしちゃうんだぜ。虐めたい願望が少なからずあるのか俺め!









『脱がないんです?あ、脱がしてくんなきゃヤダとか。』

「この俺を誘ってんだ。それなりの待遇はしてくれんだろう?」

『ほっほー、強がりますな。そうでなくちゃ』



納めた刀を用心しながらそこらに置いて、再び俺より遥かに男くさい筋肉質な身体に擦り寄ると、一度自らの口唇を舐めずってから後頭部に手を添える。

コクンと喉仏が上下するのが期待してるのかななんて錯覚させるから、堪んなくなって薄い口唇にはみついた。




「む、ンん…っ」

『ハ‥いい顔、』



眉間の皺は一向に消えないけど互いの舌がぬるりと唾液を共有したら、その力強い眼差しがトロンと溶けた。

もっともっと溶かしてやりたくて、ドロドロになった姿が見たくて、柄にもなく必死こいて舌を絡める。





「は、ッ…名前‥!」




全くもう…何でこの世界の男共はこうも同性を煽るのが上手いのか!自慢にならないわよそれ!
ここまで興奮してんのに勃起しない俺の息子さんが誇らしくもあり情けなくもあるよ…

息苦しいのか俺の着流しを掴むもんだから口唇を離してやったら、名残惜しげにどちらのものともつかぬ唾液が糸となって俺達を繋いだ。




『肩で息しちゃって。過激すぎました?』

「…っ序の口だぜ。」

『ふふ、じゃあもっと欲張りしても余裕ですよね?
俺の勃たせてほしいな。小十郎さんの頑張りに応じて俺も頑張っちゃうんで』




フェラチオを促すように口吻けで潤った色素の薄いそこに指を這わすと、悩ましげに瞳の奥が曇る。
そして肩に手を置き、屈めと言わんばかりに重力を込めてやったら渋々と小十郎が畳に膝をつく。

下着をつけてない俺は着流しに手を入れて力なく垂れたチンコを取り出し、その尖端を潤していたカウパーを彼の口に直接塗り付けた。






「むグ‥っう、」

『さすが。チンコ咥えても様になってます、竜の右目さん』

「―――ッ…!」



八重歯がやんわり喰い込んでピリッとした痛みが走ると、直ぐ様小十郎さんのチンコを緩く踏み潰してやる。

ペチリと頬を叩いて明から様な不機嫌ヅラで“いたい”と唸れば、何処となくすごすごした様子で口から俺のモノを引き抜いた。







『あーもう、萎えちゃいました。』

「テメェが笑えもしねえ冗談を口にするからだ。」







『よし!今日はここまで!』





あまりに呆気なく事が強制的に終了され言葉が出ずにいる小十郎さんを置いて、着流しの前をそそくさ直しさっさと部屋を後にする俺。

完勃ちしてたしこの後一人虚しくオナるんだろうなぁ…ちょっと見たいなぁ。かわいそうだなぁ……







でも一番カワイソーな奴は、ぶっちゃけ腹痛の波がやってきてセックスどころじゃなくなったから、小十郎さんの所為にして部屋を出てきた俺だと思います。




そそくさとトイレに小走りする俺は最低だろうか。

いやいや最低なのは佐助と、中出しした政宗さんだ。すべての責任は奴らにある!
タンスの角に小指ぶつけろ。戦闘中、目にまつげ入れ。(でも死ぬな) なんの前触れもなく街中で服が四散しろ。

そう怨み言を唱えながら、洋式トイレに想いを馳せる3日目の朝。





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