依存と執着



リルムは広いベットの上に寝そべりボーッとしていた。

あれからキルはゴンと旅に出た。

たまに携帯で連絡もとってる。


キルアの事はもう問題ない。


ただ、今は


ーコンコン

「リル、俺だけど、」

「入って来ないで!」


イルに会いたくない。


*


最近リルの様子がおかしい。

まず俺に会ってくれない。

話してくれない。

無視する。

目も合わせてくれない。

何でだろう。

他の兄弟とは普通に接してるのに。

何で、俺だけ

いや、多分理由はわかってる。

前にもあった。

始まりは俺達が15歳の時ー…


『爺ちゃん、最近リルが俺だけと話してくれないんだよ』


鍛錬中、困り果てた俺は爺ちゃんに相談した。


『ほぉ、まぁ…リルムはシルバに似て嗅覚がえぇからのう』

『?、どういう事?』

『イルミ、最近お前さん女を抱いたじゃろ』

『何でわかるの?』

『臭いじゃよ』

『母さん達は気付かないよ?』

『リルは血が濃いからのう』

『困ったなぁ』

しばらく経つとリルはいつも通りに接してくれる。

でも女を抱いた時は一週間は視界にすら入れてくれない。

24歳になった今でもだ。


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