「なんだ彼子供いたの

ヒソカはバンジーガムでロアを拘束したまま空いてるバーに入った。


「そうだって何回も説明してんだろ!」

「そんな怒んなくてもいいじゃないか誰にだって間違いはあるよ

「ダーッ!面白すぎんぞてめぇっ!いいから俺を解放しろ!」

「ダメだよキミを解放したら彼と殺れなくなっちゃうじゃないか

「だから!俺の!携帯!は!忘れて!きた!って!言ってんだろ!」


スタッカート気味に言い切るとヒソカは怒鳴らないでおくれよとロアの口にバンジーガムを詰める。


「はて、困ったなぁまさか当たりがハズレだなんて

モゴモゴと何か叫んでるロアを尻目につまらなそうに溜息をついた。

「彼の子ならキミも少しは強いかい?

「ん、んーー!」

「なになに?

「ん、ん、ん、んーー!!」

「聞こえないよ困ったなぁ


プツンとロアの中で何かが切れ、思わず念を発動させた。


ブチリと音を立ててヒソカのバンジーガムはロアにいとも簡単に食い千切られた。

「たくっ、こんなもん詰められて話せるかっつーの!俺はお前みたいな変人と関わりたくないんでね!」


さっさと出ていこうと立ち上がると禍々しいオーラが横の変人からゴゴゴゴゴと湧き上がる。


「キミ、いいねそんなの見せられたら我慢できなくなっちゃうじゃないか


瞬間飛んでくるトランプをかわしながらロアは店の外に逃げた。



「待っておくれよ

「くんな変態!」

「キミと殺りたいんだ

「発言がきもい!」

「あぁ!我慢できないよ!ほらほらほら!

逃げても逃げてもトランプを投げてくるヒソカに嫌気がさしてきたロアは標的をヒソカのトランプに定める。


「ジャッジメント!」

キラリと眩い光が見えたかと思うとヒソカの周りを爆風が包み込んだ。



「てめー明日の新聞に載りやがれ!」

消し炭になったであろうヒソカを見て舌打ちをし、その場を去ろうとすると後ろから抱き着かれた。


「ひぃっ!」

「つれないなぁ

「て、てめーっ!」

ロアが次の念の準備をしようとした時、ゾクリとするような殺気が二人を包む。それに反応したのか膨らむヒソカの股間を見てロアはげんなりとした。


「なにしてんの、ロア」

「いる、み」

「なにしてんのって聞いてるんだけど」


ロアは今の状況をどう説明しようかと頭をフル回転させる。喧嘩をしたあと助けを請うのも癪だ。


「別に」

「ボクらは愛し合っているんだ

「てめ!嘘つくな!殺すぞ!」

「ふーん」

楽しそうなヒソカとは真逆にイルミの殺気は増していく。
まずいなと思うロアと裏腹にヒソカは生き生きしていた。


「それ俺の許婚なんだけど」

「え?イルミの?

「は?知り合い?」

「え?」

三人の疑問の声が上がりとにかくイルミはヒソカからロアを救出した。


「とにかくロアに手出したらお前でも許さないから」

「やだなボクはただ殺りたいだけなのに

「よりタチ悪いわボケ!」


イルミの腕の中でガルルルと威嚇するロアを見てヒソカが笑う。


「でもまさかイルミが同性愛だなんて

「何言ってんの、ロアは女だよ」


その言葉にヒソカは固まるがすぐにジッとロアを観察して笑いをもらす。


「いくらボクでもそんな嘘通用しないよ

「特殊体質で男にも女にもなれるんだよ」

ポカンとするヒソカを置いてイルミはロアを抱えて夜の闇に消えた。




これは俺の


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