「おい、お前の兄貴どうにかしろよ何であんな変態なんだよ」

「知らねーよ!つーかイルミの苦情を俺に言うな!想像したくねぇ!」


今日はお仕事休みのキルア特訓デー。
もちろんこの会話も激しい組手をしながら交わされている。


「弟なんだから対処法ぐらい知ってんだろ!!!」

「だーから!俺はイルミの性癖までは知らねぇっつーーの!!」

「使えねぇチビだな!」

「ブタ君に聞いてみろよ!得意分野だろ、ぐっ…!」

素早いパンチをかわしたと思うとひゅるりと脚が飛んできて顔に命中する。


「ロア!てめぇどんな体の造りしてやがる!」

「馬鹿だねキルア君、脚の長さじゃないか」

ふふんと決め顔をするロアにピキピキと青筋を立てる。男の姿のロアは本当に隙がない。


「まぁでも昨日より避けれてるし、動きは日に日に早くなってる、お前天才だなぁ!」

ワシャワシャと頭を撫でられキルアは一気に赤くなる、今までの訓練でこんな事はされたことなどない。出来て当たり前だった。でもロアはギリギリまでキツイ事をして出来たらこれでもかと言うほど褒めてくる。まさに飴と鞭。


「うるっせー!子供扱いすんなよ!」

「俺より背が高くなったら認めてやるよ」

ーーードボボボ

「あっちぃぃい!」

「この姿で?だったらあっという間だね!」

「てんめ!キルアぁぁあっ!」


お湯をかけられ女になった姿でキルアをぶっ飛ばす。

「たくっ、兄弟揃って小賢しい」

「ってぇな!少しは加減しろっつーの!」

「馬鹿か!女の姿で加減してたら訓練にならねーっつーの!」

「女でもロアは規格外だろ!」

「強いって言え強いって!ほら今日は終わりだ、お子ちゃまは甘いおやつの時間でちゅよー」

「殺すっ!てめ、どこ行くんだよ!」

「お前が頼りになんねぇからミルキに相談しに行くんだよアホ!」

「マジか…(あいつ女のままで行くのか?)」


一瞬不安な気持ちが横切ったがロアは女でもミルキより何倍も強い、もし襲われても死ぬのはミルキだなと安心してキルアはロアを見送った。




あのね、実はね


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