リジーはいつも通り早く目覚めシャワーを浴び、髪を拭きながら化粧台に座った。



結局、昨日のジョージとフレッドはどうしたのかしら?

ちゃんと説明も出来なかったし…。

抜け道の事知ったら二人とも絶対に喜ぶのに。

モヤモヤする気持ちを誤魔化しながら髪を乾かし、薄く化粧をすませた。



なんだか、憂鬱だわ。

ふわりと香水をかける。

甘い香りに包まれても気持ちはどんよりとしていた。



「リジー、おはよう」

「あら、アリシア。今日は早いのね、おはよう」

「起こされたのよ、談話室で人が貴女を待ってるわよ?」

「え?」

「リジーがシャワーを浴びてる時に談話室から貴女を呼ぶ叫び声が響いてうるさかったの」






「「リジー!やっと来た」」

「ちょっと二人とも、こんな朝早くから大きい声出すなんて非常識よ」


アリシアの言葉を聞き、リジーは急いで談話室に向かうと予想外通り双子が待ち構えていた。



「何、直に皆起きるんだ」

「俺達は目覚まし時計の代わりになってやったんだ」


二人は悪びれもせずにリジーの肩に手を置いた。


「それよりリジー、キミに大事な話があるんだ」

「そうそう、とっても大事な話がね」

双子はリジーをソファーに座らせると、真剣な顔付きになった。


「リジー、正直に答えてくれ」

「キミはディゴリーが好きなのか?」


双子があまりにも真剣に問い掛けて来るので、リジーは吹き出した。


「まさか!有り得ないわよ、そんな事」


「でもリジーはあいつとホグズミード行くんだろ?」

「それってデートって事だろ」



双子の言葉リジーは眉を顰めた。




「違うわ、私は…ただ」


抜け道がわかれば、二人が喜ぶと思ったから

ポツリと呟かれたのリジー言葉に双子は目を丸くした。



「「リジー、キミって最高!」」


双子はリジーを抱き締め、三人で笑いあった。

フレッドがリジーの首筋に顔を埋め、スンスンと鼻を鳴らした。


「リジー、とっても良い匂いする」


それをジョージが引き剥がす。

「そう?さっきシャワー浴びたばかりだからかしら?それとも香水の香りかしら?」


「いや、リジーの香りだ」



さらりと言われた言葉にリジーは少しだけ赤くなった。



甘い香り


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