「リジー!」
「あら、ロン、ハリー、ハーマイオニー。おはよう」
あれからロンはリジーに心を開いた。
と、言うよりまるで崇めるようにリジーを慕っている。
「こらこら」
「俺達には挨拶はないのかい?」
リジーの肩に腕を乗せながら双子が拗ねたふりをしながら言った。
「あぁ、ジョージにフレッド。おはよう」
「兄弟ってのに、まるで俺らはついでだな相棒」
「ロニー坊やもついに姫君の魅力にメロメロさ」
「仕方ない、俺らは兄弟。好きになる好みだって似ているんだ。」
フレッドがシクシクと演技がかった口調でおどけた。
「僕はリジーが大好きで、リジーは僕の女神だけれども恋愛対象じゃないよ」
キョトリと言うロンに双子は興味深そうに驚いた。
「聞いたか相棒。」
「もちろんさ相棒」
「「ロニー坊やにとって姫君は女神らしい」」
「また異名が増えたな、戦う女神だ」
クツクツと笑う双子を尻目にロンが閃いたとばかりに目を輝かせた。
「リジーが双子、いやパーシーにビルにチャーリーの誰かと結婚してくれればリジーは僕のお義姉さんだ!」
「そうね、でも私はジョージとフレッドが大好きだから。ジョージとフレッドに期待してなさい」
爆弾を投下して、リジーはにこやかに談話室から出ていった。
「相棒顔が真っ赤だぜ」
「そういう相棒も真っ赤だぜ」
「リジーはさらりと言っちゃうから焦るんだよな」
「たまに天然なんだよリジーは」
「で、結局二人はリジーが好きなの?」
痺れを切らしたハーマイオニーが質問する。
「「もちろん!姫君を手にいれるのはこの僕さ!」」
譲らない、譲れない
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