▽ 許してとは言えないから
その日の夜サラはいつものヤドリギでハリーを待っていたがいつまでたってもハリーは来ないで結局消灯ギリギリになっても現れなかった。
昼間の雪遊びで風邪でもひいてしまったのかしら?それともスネイプ先生に捕まってる?
サラは何か嫌な予感がするのを誤魔化すように明日は会えると自分に言い聞かせ寮に戻った。
「そしたらポッターのやつ、真っ青になってムキになって」
談話室に入るとドラコが皆を集めて何かを演説していた。サラに気付くとこちらに来いと手招きする。
「ライラックのおかげで最高に面白いポッターが見れたよ、感謝する」
「え…?」
話を聞くとドラコは先程あったことを事細かくそして面白おかしく話してくれた。
「滑稽だったよ、無様なポッターめ」
言うや否やパチンと乾いた音が談話室に響いた。
「最低、私の気持ちなんて知らないくせに!マルフォイなんて大嫌い!」
サラは自分の部屋に戻ると急いでハリーに手紙を書いた。
『 ハリーへ。
告白したのは罰ゲームでした。
でもいつの間にかあなたを本気で好きになっていました。
貴方に対して言った想いは嘘じゃありません。
変な意地を張って罰ゲームの事をいい出せませんでした。
ハリーに嫌われたくなかったから。
ごめんなさい。』
その日いくら返事を待ってもハリーからは何も来なかった。
次の日グリフィンドールと合同の授業にもハリーの姿は見えなかった。
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