まってて王子様 きた、彼だ。 下ろされたプラチナブロンドの前髪から覗くアイスブルーの瞳。 ドラコ・マルフォイ 私の王子様。 「クロエ、またマルフォイ見てた?」 「彼、今日も素敵」 親友のゾッコンぶりに親友のマルチダは呆れたように溜息をついた。 「そんなに好きなら告白すればいいじゃない」 「馬鹿ね、マルチダ。私は彼の視界にすら入ってないのよ?」 クロエとマルチダはスリザリン生ではあるがマルチダはマグル贔屓ということもありスリザリンでは浮いている。そんなマルチダと親友のクロエもどこか他のスリザリン生とは違い、あまり馴染んでいない。 「そんなんじゃあの腰巾着パグにとられちゃうわよ」 「それは嫌!マルチダ、私マルフォイにアタックしてみるわ。協力してくれる?」 「もちろん」 少女達は顔を見合わせクスクスと笑った。 prev next |