恋せよ乙女


「ドラコが…、私を…?」

「ずっと気になってた、でも今日のデートで確信したんだ。僕はキミを愛してる」

直球ストレートな言葉にクロエは夕陽に負けず真っ赤に染まる。


「…う、そ」

憧れの王子様が、私を…?


クロエの瞳には感極まって涙が今にも溢れそうに溜まっている。


「僕と付き合ってくれないか?」

「っ、はい!」

溢れる嬉し涙を気にせずにクロエは満面の笑みで幸せそうに微笑む。マルフォイはそんな笑顔にキュンッとしつつもギュウッとクロエを抱き締めた。


「そんな顔、僕以外に見せるなよ…っ?」

クロエに負けないぐらい真っ赤な顔を隠すようにマルフォイは顔をクロエの首筋に埋めた。

「ふ、ふぁ、い、」


*


「あの2人上手く行ったかしら?」

マルチダはネイルを塗りながらフフッと笑みを溢す。

「マルフォイにクロエを渡すのは癪だけど」

あの子が幸せなら


マルチダは真っ赤になって帰ってくる親友のお祝いのためにとっておきのシャンパンを冷やしてグラスを用意した。


Fin.


prev next