ちょっと構ってほしかっただけなんだよ | ナノ


※会話文/赤丸


「あかやー」

「んーなんスかー」

「つまんない」

「だから言ったじゃないですか、俺追試だから勉強するって」

「聞いた」

「それでもいいって言ったのは丸井先輩ッスよ」

「…そうだけど」

「なら我慢してください」

「だってその勉強終わる気配ねぇじゃん」

「…まぁ、今日ずっとやるつもりだし」

「じゃあ一回くらいやめろよ」

「えー?」

「休憩も大事だろぃ」

「俺休憩挟むとやらなくなっちゃうからしたくないんスよ」

「ちゃんと勉強に戻してやっから」

「んー…というか、構ってほしいの?」

「!っそういうんじゃ」

「へぇ…じゃ、やーめない」

「えっ」

「だって別に大丈夫みたいだし?もし先輩が構ってほしいんだったらちょっと中断しよっかなーと思ったんスけどー」

「っ…」

「違うんだもん、ね?」

「それ、は…っ……」

「ん、なに?先輩」

「……、……って…」

「聞こえなーい」

「っ…〜〜かまえよ!!」

「…ふ、しょーがないなぁ。勉強しろって言ったってもうしてあげませんから」

「は、それどうい、っん!」

ちゅ。

「丸井先輩がかわいーからスイッチ入っちゃった」

「っは!?」

「まーいつ耐えきれなくなるかなーってずっと待ってたんスけどね」

「おまっ…全部計算かよ!」

「勉強しなきゃいけないのはホントッスよ?だから責任とってね、先輩」

「いっいい!もういい!満足したから!」

「だーめ、俺は全然満足してないから」


(っあーもう、赤也!)
(聞いてあげなーい)


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