3 | ナノ


今日の部活もいつも通り。
少し違うことと言えば
丸井先輩が挙動不審。


「ブン太、落ち着かないみたいだね?」

「は、え?ゆ、幸村くん!!」

「なんかあった?」

「い、いや…何もないよ」


あーあー
そこまで考えなくていいのに。
単なる罰ゲームだよ先輩?


「そう…じゃ、集中してね」

「おぅ」


…でもあれか
先輩には悪いけど
今先輩の頭の中には
俺しかいないってことは…


「…」

「赤也キモイ」

「はっ?」

「なーににやけてんだよぃ!!気持ち悪っ」

「き、気持ち悪いまで言うことないっしょ!!ヒドいっスよ先輩!!」

「悪ィ悪ィ」


いつもの調子を取り戻した先輩が
笑いながら練習に戻った。


「あっぶな…」


俺って実は
顔に出るタイプだったんだ…


すいません先輩
気持ち悪いって反応
間違ってないっスよ。


「はー…」

「赤也ぁ!!」

「は、はいっ!?」

「さっきから動いとらんぞ!!校庭20周!!」

「え!?嘘でしょ真田副部長!!」


ちょ、ちょっと待って!!
部活時間あと少しなのに
20周なんて終わるわけねぇじゃん!!


「さっさと行けぇっ!!」

「う、は、はいっ!!」


くそーっ!!
真田副部長の馬鹿野郎っ
丸井先輩と帰れなかったら
どうしてくれるわけっっ


「まったく…たるんどる」

「ふふ…厳しいね、真田は」

「あ!!赤也走らされてやんのーっ」

「おー…若いのぅ」

「さっきからうっさいっすよ先輩達っ!!」


早く走りきんねーと。
先輩の気が変わったらあんな罰ゲ
ームなかったことにされるからね


「あー楽しみっ!」


いつもより少し速く走り出す。


うしよう隠しきれない
(…なんだ?赤也のやつ。走らされてんのに楽しいとか言ってんだけど)
(赤也はバカじゃしのー。考えてること分からんぜよ)



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