記念打 | ナノ

悪夢



※注意!15禁です。テルド君が主に痛い思いをしています。











幻影旅団は極悪で非情な連中だから近付くな、とパリストンが口を酸っぱくして言っていた。例え、相手が1人でも油断はするなと。勿論、奴に言われたから反抗していたわけじゃないのだが、まさか本当に後悔する時が来るとは思っていなかった。

どうにか抜けられないものか。手と足の自由を妨げる物を外そうと試みたが、何せ背後で縛られているが為に、何がどうなっているのか分からない。一応、縄抜けという技術はパリストンに無理やり教えられていたのだが、それを見透かしていた様に、今自分を縛っている鋼鉄で出来た様な枷は外れる気配も無かった。

「あんまり動かない方が良いよ。後でもっと痛い思いするんだから」

そんなテルドの様子を見透かしたのか、シャルナークがふんわりと微笑みながらテルドの頬を優しく撫でた。先程、テルドを縛り付けた当人とは思えない手付きである。
ゲスが、とテルドが睨み付けると、シャルナークは笑ったまま彼の両頬を強く掴んだ。

「協会のイヌが無様な姿だね」
「・・・ッお前、そういうキャラじゃなかっただろ・・・」
「いや、読者がね、何か鬼畜な俺が見たいんだって」
「っ死ね・・・・!」
「あれ?可笑しいな」

君の此処、勃ってるよ。
そう言ってテルドの内股をシャルナークの膝が擦る。苦しさにテルドが身を捩ろうとするが、それは返って彼の膝を強く締め付ける事になった。それを見てシャルナークが口角を上げ、欲しいの?と耳元で妖美に囁く。悔しさに何か言い返そうとするが、言葉が見つからず奥歯を噛みしめるしか無かった。念の使用が禁じられているのは確認済みだ。どうやったかは分からないが、どうやらこの枷は強制的に絶の状態にさせるらしい。体に纏わりつくオーラが完全に消え失せ、何だかいつもより体が冷たい気がした。

「君、実は真正のマゾ?俺も仕事柄、拷問する事はあるんだけどさ、こんなのでおっ勃ててる人初めて見たよ」
「下衆が・・・ッ」
「・・・ふーん、まだこんな事言ってるんだ」

ぐりっ、と更に膝を立てると、テルドの枷がぶつかり合い大きな音を立てた。暴れるなという意味でやったのだが、それは逆効果だったらしい。シャルナークは短く息を吐き、そしてすぐ何かを思いついた様に目を開いた。

「、何す」
「黙って」
「う、あ、」

ジジ、と生々しい音を立ててテルドのズボンのチャックをゆっくりと降ろしていく。脚は押さえこまれているので、抵抗は効かない。現にテルドが全ての力を脚に集中させても、シャルナークは依然として涼しい顔のままだった。テルドの顔が青ざめていく。これから何が始まるのか、自分の身に何が起きるのかを全て予測してしまい、テルドは何とかしようとシャルナークの顔を睨み上げた。

「楽しいね」

ね、テルド?
シャルナークは嗤った。





















「と、いう夢を見たんだ」

ネクタイを締めていたテルドがじろりと視線を向ける。まさにゴミを見る様な目だ。どうやら、これから協会内の議会に参加するらしい。珍しくフォーマルなスーツ姿を見たものだ。
そんな目で見ないでよとシャルナークが促すと、すぐに死ねという言葉が返ってくる。当然、冗談が通じるはずも無い。

「凄く楽しかったんだよね。リアルでもやりたいなあ」
「縛れるもんならやってみろ、カス」
「え、いいの?良いねテルドやろうよ今すぐ」
「冗談だ、死ね」

阿呆かお前は、と言いかけたところで締めかけていたネクタイがスルスルと襟元から抜けていく。何するんだと後ろを向こうとすると、逆に両手を取られ後ろで器用に結ばれる。まさか、とテルドが顔を青ざめたところでシャルナークの唇がテルドの耳元に寄せられた。

「楽しいね」

ね、テルド?
シャルナークはまた嗤った。








・あとがき
3万打記念にくれよん様から頂きました、鬼畜シャルナーク×テルド君です。シャルナークが鬼畜だなんて本編じゃ今更すぎる事ですが、やっぱ書いてて凄く清々しかったです。そして何より書きやすかった・・・!流石くれよん様、シャルナークをよく分かってらっしゃるww
一応15禁という事にしておりますが、実際そんなにえろくないです。ぬるいです。
枷とかで縛るのってえろいよね!軍隊パロとかいつかやりたいww

では、リクエストを下さいましたくれよん様、ありがとうございました!!


2/10/2013




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