『 ◆動物園all/オーマガ 』
11/05/04





「おいおい、飼育員。そんな顔すんなし」

「そうだよ華ちゃん。別に俺達合えなくなるってわけじゃないんだから」

「おいコラ雌ぅ!もう飯の時間は過ぎてんぞ!これが終わったら俺のとこに肉持って一番に来い!真っ先に来い!」


寂しそうな悲しそうな顔をする私に、知多くんと大上くんとシシドくんが一生懸命励まそうとしてくれてるのが分かる。

他のみんなも同じように次々と私を心配してきてくれる。

私と園長が交した約束。『一緒に楽しく呪いを解いていきましょうね』

今それが正に達成されようとしている。

これでよかったんだ。これで終わりなんだ。終わってしまったらもう、みんなとお別れなんだ――


「でもっ、でも、もう」

「そうね。こうしてみんなと話すこともないと思うと寂しいわね」

涙を流す私にウワバミさんが優しく肩を撫でる。

「じゃがもうわしの呪いが解けるから、獣達が変身できなくなるからといってバイトを辞める訳ではなかろう?のぅ蒼井華」

そう最後の一本の人参をくわえ園長が憎たらしく睨む。

「当たり前ですよ!」

私は涙を軍手でゴシゴシと拭うと、同じように憎たらしく返した。これからも、よろしくね。

そう笑顔でみんなに返せば、園長の「これからも楽しく園を盛り上げていくぞぃ!」の声と共に、最後の煙に撒かれて笑顔で姿を揺らしていくみんなの影が見えた。





――――――――*
館長が、呪いが解けるとお前達(水族館幹部達)とも合えなくなる的な事を言っていたような気がするので、動物園の園長の呪いが解ける時をものすごく捏造しました。

うわぁーん。
ありがとう逢魔ヶ時動物園。
私が初めて集めたWJ漫画の単行本なので思い入れがすごく強いです。



コメントちょーだい (´・∀・`)



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