HAPPY BIRTHDAY!!
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「今日、晩飯一緒に食わねぇか?」
「良いんですか?食べたいです!親に連絡しますね」
ご飯食べる相手に私のこと思いついてくれたのかな。
嬉しくなって、鼻歌を歌いながらお母さんにメールする。
「許可もらいました!どこ行きましょうか?」
「お前の好きなとこ選べ」
「私の好きなところですか」
「おう、どこでもいいぞ」
「うーん…静雄さんは何か食べたいもの無いんですか?」
「特にねぇな…」
「し、強いて言えば!!」
静雄さんはしばらく思案した後、少し言いづらそうに、
「ケーキ、だな」
と言った。
てっきりご飯ものがでてくるかと思ったらまさかのデザート。
一瞬ぽかん、とした私に気づいて、
本当に俺はどこでもいいから、って。
静雄さん甘いもの食べたかったのかな?じゃあ行くしかない!
「ケーキバイキングあるところ行きましょうか!」
「いいのか?」
「はい!私もずっと行ってみたかったお店があるんですよー!」
私は静雄さんの手を引いてお店を目指した。
「うわぁ!たくさん種類ありますね!」
入った瞬間、甘い香りが広がった。
「そうだな」
思ったよりそっけない返事だな、と思って振り返ると、静雄さんの目がキラキラ輝いていた。
静雄さんがまぶしい…
喜んでくれてる…よね!
静雄さんはドリアを、私はパスタを頼み、それからお腹がはちきれそうになるまでケーキを食べた。
「静雄さんそんなに食べる人だったんですね!」
マックでも、ハンバーガー1つしか頼まない静雄さんが、ケーキを片端から食べていたのだ。
「うまくて、食い過ぎた」
そう言う静雄さんの表情はとっても満足そうだった。
そんな姿をみて、顔がほころぶ。
ただご飯食べてただけなのに、すごく楽しかったなぁ!
外に出ると、辺りはもう薄暗かった。
自分の分は払うといつも言っているのに、静雄さんは毎回「高校生は黙って奢られとけ」って払ってくれるから申し訳ない。
今度何かお礼ができたらいいな、プレゼントでも買おうかな。
「今日は誘ってくれてありがとうございました!」
「おう」
「それといつも家まで送ってもらっちゃって…」
「いいんだよ、気にすんな」
そう言って微笑む静雄さん。