HAPPY BIRTHDAY!!
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『今日、会えるか?』
ちょうど昼休みが終わる頃、静雄さんからメールが届いた。
「なにあんたケータイ見ながらニヤニヤしてんの」
「え、めちゃくちゃ真顔でしょ?」
「鏡見て来なよ…」
うふふ、と耐えられず声がもれる。
何を隠そう大好きな静雄さんからのメール。
嬉しく無いわけがない。
でもなんでわざわざ平日の夕方?
『いいですよ!でもなんで今日なんですか?』
ニヤニヤしつつも首を傾げながら送信する。
『じゃ、後でな』
無視された…
でも会えるなら良いか!
私はケータイをしまって席についた。
「早く授業終わらないかなって呟いただけなのに、あんなに説教しなくても…!」
小走りで駅へと向かう。
そこにはもう静雄さんの姿が。
嬉しくなって全速力で駆け寄る。
「いって!?誰だ…って菜緒!?」
勢い余ってぶつかってしまった。
「ご、ごめんなさい!遅れた上にぶつかって!だから頭掴まないで!」
頭を掴まれてるだけで全く身動きが取れないことに軽い恐怖を覚えながらも、必死に訴える。
「っとに、そんなに急がなくてもいいんだよ」
そう言って手を離し、頭をかいた。
「えへへ、早く静雄さんに会いたくて!」
頭を両手で押さえながらそう言うと、静雄さんの顔がみるみる赤くなっていく。
「あ、はは…」
つられてこっちも赤くなる。
「お、まえは…いつもへらへらとそう言うこと…」
顔をそらされてしまった。
静雄さんを前にすると毎回伝えたいことが溢れて、口からこぼれてしまう。
私が好きなこと気づいてるのかな。
少しは私のこと意識してくれてるのかな。
でも妹みたいにしか見てないような気もするな。
あ、今さりげなく歩幅合わせてくれた。
そんなことを考えながら歩く。