クラスの大半が空腹と戦っている中、昼休みを知らせる鐘が鳴り響く。

「まこちゃん、私今日お弁当ないから購買行ってくるね。」
「オッケー、じゃあ私飲み物買ってくる。」

教室を出ると、廊下は私と同じように購買へ行く人で賑わっていた。

カツサンド、残ってるかな。
残ってなかったらおにぎりでもいいか。こんぶとか。

いつもはお弁当なので、いつもとは違う昼休みにお母さんには申し訳ないけれどどうしても胸がはずんでしまう。

「あった!」
残り3つとなっていたカツサンドを手に取り、購買のおばちゃんにお金を渡す。

購買へ行こうとする人の間をすり抜けて逆方向に教室を目指しながら、自販機にも寄ろうかなと外へ出た瞬間だった。
目の前を大きな質量がすごい速さで横切っていく。


ガシャン!!


驚いて音のした方へ目を向ける。
そこにあったのは、フェンスを突き破って刺さっている道路標識と慌ただしく飛び去る雀、そして、


「待て臨也ァ!!!!!」


鬼のような形相をした平和島くんだった。


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -