俺の手首からつうっと赤い線が浮き上がる。生暖かい感覚が肌で感じ取れた。


「いてぇ…」

「我慢しな」


ポツリとそう呟けば仙道に直ぐ一声されて口を尖らせる



「なにするってんだ、これで…」

「、こうするのさ」



眉間にシワを寄せながら仙道を見つめていれば、俺の手にあった剃刀を仙道は手に取る。

そしてそのまま手首をピッと切った。

今度は仙道の白く細い腕に赤い線が出来る。途端、その線からじわっと血が溢れ出る



「手、貸せ」

「お、おう…」



言われるがままに切った手首を差し出せば、その俺の傷口に仙道の傷口を重ねられた。



「これでお前の中に俺が流れる。俺の中にお前が流れる。」



『全て搾り取るまで離さないから』



そう妖艶に笑った仙道と共に、
どろりどろり、仙道の血が、俺の血が、傷口を通り混ざりあい、
熱くなる俺たちの血液。



「…上等だ。」



俺だってお前の全て搾り取るまで離さねぇ。

お前の最後は枯れ果てた姿だ、覚えてろよ





mae tugi



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