春草side


春草？

「鴎外さん？」

鴎外さんの声が聞こえる、扉を開けた音がしたからきっと見えてるんだろう

目が痛い…、手が痛い
心が痛い…

めい、めい


目から流れてるのは―…なのか？
どちらにせよ俺にはそんな事は関係ない。どうせ俺はもう―…「春草、何をしているんだい？」ああ、煩い…
煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い、うるさいっ！

貴方がいたからいけないんです。鴎外さん。貴方がいなければ彼女は俺をみてくれたのに

「すみません、出て行ってくれませんか」

目が痛くて目を押さえながら座り込む
あぁ…違う、鴎外さんは悪くない。

パタリと扉が閉まった音で思い出す

そうだ…
悪いのは――

「めい…」

全てめいが悪い。俺を選ばなかっためいが悪い

「めい、めい
帰ってきてくれ」


そうしたら君を―――…


(――してあげるから)


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