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俺が家まで送ると言うのを悪いからと断る彼女を何とか(半ば強引にやけど)駅まで送り、俺も帰路につく。

それにしても今日はホンマに驚いた。

まさか△△さんが氷帝やったとは…。

しかもよりにもよって侑士と知り合いやった。

△△さんの話によると他のテニス部とも面識あるみたいやったし…。

あぁあぁあぁーーー!!!

めっちゃ羨ましいっちゅう話や。

俺が奇跡的な再会をやっと出来たっちゅうのに…。

何やだんだん腹立ってきた。

俺は急いである人物へ電話した。


『もしもし謙也か。何かあったん「何でお前と△△さんが知り合いなんや!?」…はぁっ?』


開口一番そんなことを言うから呆れる侑士。


「せやから何で侑士と△△さんが同じ氷帝なんや!」

『△△さんって…もしかして〇〇ちゃんか?』


〇〇ちゃんやと!?俺まだ苗字にさん付けやのに…。


落ち込んでフリーズしとったら電話の向こうから侑士の声。

アカン忘れとった。


『ほんで〇〇ちゃんがなしたんや?』

「そうやった。俺昔お前に好きな人できた言うたやろ。」

『あー確か道聞かれたものごっつ可愛らしい名前も知らへん女の子に一目惚れした言うてたなあ…ってまさか、』

「おん。それが△△さんやったんや」


運命の廻り合わせで再会できたんやっ!


俺の言葉に黙る侑士。


「シカトすんなや!」

『あーすまんすまん。いや、でもなあ…』

「どうしたん?何かあったか?」

『謙也…〇〇ちゃんは結構、いや、かなり厳しいで』


厳しい?あの△△さんが?

俺の知っとる彼女は優しくて、可愛くて…。

そう言えば侑士は。


『そうなんやけどな…ええか謙也よく聞くんやで』

「何や急に」

『ええから…〇〇ちゃんはあの跡部を氷帝で唯一振った子なんや』


あの跡部を振った?あの跡部を?


『驚くんはまだ早いで謙也…ついでに俺もなんや』


はっ?侑士もやって…


「えぇえぇえぇーーー!!!」

『うるさいで謙也。まあ驚くのもしゃあないけどな』

「やって跡部だけでも十分やのに、まさか侑士もやなんて…っちゅうか自分も△△さんのこと好きやったんか!?」

『もう3年も前の話やけどな。あん時から〇〇ちゃん可愛かったしなあ』


嘘やろ…認めんのは癪やけど侑士はモテる。

白石や財前にも負けへんくらいモテる。

その侑士が振られるなんて想像できひん。


「俺大丈夫やろか…?」

『まあ情報教えてやらんこともないで』

「ホンマかっ!?」

『おん。ま、従兄弟のよしみやしな』


それから俺は侑士の話に耳を傾けたのだった。



(君をもっと知りたい)