第3節「林間合宿 後編」


side.???



「目的の1つ、姫の回収に成功したぜ!」

「案外あっさりと済んだな、姫の回収」


今回の目的はある人物の勧誘。
それと同じくらい…いや、それ以上に重要だと言われたのが、『姫』と呼ばれていた人物…苗字名前の回収だ。
どうやら連合の奴らは苗字名前という存在が、この社会を変えるために必要だという。

その女の個性は英霊と呼ばれる存在に擬態する個性らしく、正直な所言葉だけでは強さは分からない。だが、その英霊という存在は人間では勝てないという。
しかし、その英霊を従える苗字名前自体は、戦闘慣れしていない普通の女らしいので、警戒すべきは英霊だけだそうだ。

どこにいるか分からなかったが、どうやらマグネとスピナーの元にいたらしい。
先程二人から連絡があり、苗字名前を無力化させることに成功。なので、今側にいるトゥワイスの個性で俺の分身を作り回収に向かわせたのだが、どうやら成功したようだ。


「じゃあ、残るはあと一人……爆豪勝己だな」

「そうだな!そうじゃない!!」


爆豪勝己。
それが今回、俺達開闢行動隊に言い渡されたミッションの人物だ。
苗字名前も同じくミッションとして言われていたが重要性は高いが優先度は爆豪勝己の次、というものだった。


「あぁー!!ダメだ荼毘!!おまえ!やられた!弱!!ザコかよ!!!」

「もうか……弱えな俺」

「ハアン!?バカ言え!!結論を急ぐな、お前は強いさ!この場合はプロがさすがに強かったと考えるべきだ」

「で?どっちの俺がやられたんだ?……その言い方だと、姫を運んでいる俺ではなさそうだな」


マグネによれば気絶していると言っていたが、いつ意識が回復し反撃されるか分からない。……できればMr.コンプレスに見つけて欲しかった所だが。


「もう一回俺を増やせトゥワイス。プロの足止めは必要だ」

「ザコが何度やっても同じだっての!!任せろ!!」


人員は足りないが実力揃い。だが念を入れる事に超した事は無い。それに、折角姫を回収できたんだ。ここで落としてしまうには……


「荼毘ィ!またお前やられたぜ!!やっぱりザコ!!!」

「さっき作ったばかりだろ」

「違ぇ……これは姫の方だ!!」


やはり、そう簡単に上手くはいかないようだ。
……やれやれ、どうしたものか。





2023/8/5


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