「……っぁは…も、っと…つよ、く…」

静雄が臨也のいいとこを触ってくれとかわいい声でせがんでくる。
乳首を強くひねると身をよじって善がる。

「…ぁああん、ちが、そっこじゃ……もっ、う…おく、早くっ……いれ…って…」

あまりにかわいいので静雄はさらにイジメたくなり、ねっとりと耳たぶを舐める。
甘噛みをすると、きゅんと中が締まる。
胸を触っていた片手を下へ下へ下げていく。
びんびんに立ち上がったものを掴む。強く握ると痛みだか快感だかに臨也は泣きそうな声で喘ぐ。
シーツを強く握る手は血の気がなくなり白くなっていた。

「やあっつ、…そ、こじゃな……しず、しずちゃ、…っ!」

静雄の名前を何度も何度も呼んで、涙目で懇願する。その愛らしさに、快楽とは違った快感が生まれる。
静雄は中に入っていたものを強引に引き抜き、乱暴に激しく突き入れる。
臨也はとろとろと先走りをこぼしながら、恍惚とした表情で顔を真っ赤にさせる。

「あ、ああんっ!しず、らめ、やら、ああぁっ!こわれ、こわれちゃ・・・!」

「・・っは、奥まで、来てほしーんだ、ろ?」

「あああぁぁんっ!」

何度か掠めるようにして前立線を擦ってやると、臨也はいやぁ、らめえと首を横に振る。奥まで突き入れられてあんあん声を出して鳴く。

「も…イっ、ちゃう、やぁ、っも……」

乳首と前と後ろと、三ヶ所を一度に攻める。
ひっきりなしに打ち寄せる快楽に意識が飛びそうになる。
本気で死にそうだ。マジで殺される。耳元で聞こえる荒々しい吐息さえ感じてしまう。さっきまであんなに攻め立てていたのに。

「……あっ、……ん、だめ、だめ…も、イく…」

中をぐりぐりと擦られて、感覚がおかしくなる。
なのに、耳の中も静雄の舌が舐めまわして、ぐちゃぐちゃといやらしい音が直接頭の中に響き渡る。

「し、しずちゃ、ああん、もぅっ……らめっ」

もう、だめ。確実に出るっ。その瞬間に、静雄が臨也のものを握る。

「ひああっ!」

なんで、という顔をして、臨也は後ろを見て、静雄に懇願する。

「もう少し待ってろ、俺もイくから」

静雄はすっかりとろとろになったものを強く扱いていく。
どんどん、腰を打ちつけるスピードを速めていく。
いつしか一つになってしまうのではないかというほど、奥深くを狙って。

「…ふぁ、あん…いい、きもっちいい……ああん!」

「てめえのなか、サイコーだぜ」

「あ、イく、しず、ちゃ、ああああぁん……っ!!」

「っ、は!」

そうして、静雄が前立腺を強くこすりながら臨也をひときわ奥深くを突き上げた瞬間、臨也はびくんと身体をしならせながら大きく震えて絶頂を迎えた。
白濁とした液体が震える臨也の先端からぴゅっと飛び出す。
何度も何度もびくびくと震えて、白い粘液を出し切った臨也は強い快楽で体に力が入らなくなり、静雄の腕で支えられた。

きゅうん、とエクスタシーを迎えた臨也の中が静雄のものを強く締め付けて、中の肉壁が不規則に収縮する。
もう限界が近かった静雄がそれに耐えられるわけもなく、静雄は臨也の中で達した。

「ひゃぁ、っあん……でてるっ、なかで…ッ!しず、ちゃ、やぁ…いっぱ、とまんな…」

「…っ全部、飲めよ…イザ、ヤ」

濃厚な精液を全て臨也の中に吐き出して、大きく息をついた。びくびくと中に出される感覚に、イザヤはきゅうっと締め付けて、すべてを搾り取る。

そして、久方ぶりに顔を見合わせて微笑んだ。



***



二人にしては狭いシングルベッドにくっつきあうようにして、快楽の余韻に浸っていた。いや、臨也の場合は動けなくなっているといった方が正しいのかもしれない。
あれから、何度ヤったことだろう。数を数えるのも億劫になるくらい、たくさんむさぼりあった。
そもそも、こんな喧嘩を売る相手を間違っていたのかもしれない。
しかし、臨也の目には静雄以外誰も映っていなかった。

静雄の腕に頭を乗せて腕枕をしてもらっていた臨也は、白い指で静雄の角張った鎖骨を覚えるように何度も何度もなぞりながら、ぼんやりとつぶやく。

「ねえ、シズちゃん」

「ん?」

「俺、シズちゃんを二四時間ずっと見張ってるから、シズちゃんもずっと俺を見ててよ」

静雄にぎゅっと抱きついて、フレンチキスをしながら言う。
ずいぶんと安っぽい告白だが、詰まっている愛は普通の人間なら簡単に押しつぶしてしまいそうなほど重い。
強く思いの詰まった言葉は確かに重いのだ。

「だって、シズちゃんは俺のなんだから、」

そういうと、自分の所有物だと主張するように、静雄の首に真っ赤なキスマークをつける。

「だから、この身体に触れていいのも、傷を付けていいのも、愛されていいのも、全部全部、」

俺だけにして。静雄は臨也の言葉を最後まで聞かずに、その唇に自分の唇を押しつける。初めは言葉ごと奪い取るような荒々しいキスだったが、そのうちゆっくりとしたものになる。
静雄は薄く開いた臨也の唇から口内に舌を差し伸ばす。臨也の舌に自分の舌を絡めると、貪るようにちゅうっと吸う。

「そんなに俺を束縛してぇなら、ずっと一緒にいることだな」

そんな言葉に満足した臨也は甘えるように静雄の胸にぎゅっと抱きついて眠りに就いた。

ただただ、RECの赤いランプがついたカメラがその様子をずっと見ていた。




――それから。

静雄の家に仕掛けた隠しカメラが見つかり、臨也が酷いお仕置きをされるのはまた別の話。   

●REC
すべてを見せて




20110917






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