世界が逆さに変わるとき///


私は、夜。
彼の中で分離した、夜。

けど、今はただの夜。
悪夢を見せるようなものではなくて、
安息のためにいる静かな夜。

そうでありたいと思っていた。
そうあろうと思っていた。

だから私は、悪魔ではないのよ。


醜く睨みつけてくるそれをみながら。
私はウォルターに触れる指先に力を込める。


「ウォルター。どっちに行きたい?」
「ぼく、ママと行く。」
「それは、私?」
「うん!」


ぴしり。

罅割れる音が響いた。


ああ、朝と夜が入れ替わる時が来た。

mae  tugi
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