劇場進撃ネタ///

「こんなことになるなんて、思ってもいなかった」

からはじまるリヴァイなり代わりの現代日本訳進撃トリップ。転生なり代わり進撃から劇場版進撃へのトリップとか…( ˘ω˘)

シキシマがいるため、最強にならなくていい。ので、それなり平和に暮らしている。ただしトリップ時にも装備をそのままだったために調査兵団スタイルはすべてそのまま持っている。普段から背中に装置をしょっているが、袋で包んでいるため知る人はいない。

エレンの面倒をなんだかんだで見ている。
「おいエレンよ… また仕事をやめたそうだな」
「うっ、す、すみませんリヴァイさん…」
とかなんとか普段はモンゼンのとこでのんびりせいかつ。

出会った頃
「おまえ」
「あ?」
話しかけられたエレンはじろりと睨んでしまった。ちょうど気が立っていたのだ。
そこにいたその人は、そんなエレンの睨みや低い声にこれっぽっちも驚いた風もなく、それどころかまじまじと彼を観察していた。
何か言いたげに口を開いては閉じてを繰り返して、さらに一拍おいてから言葉を選んでその人は問いかけた。
「……お前、エレンか?」
「え? だ、誰だよあんた」
「……エレン・イェーガーで間違いないな?」
「は? いや、エレンはたしかに俺だけど……」
なぜそんなにも確認をしてくるのか、さっぱりと分からなかった。
その人は、また何か言いたげにしてから改めて名乗る。自分はリヴァイというのだ、と。

その後なんかひと悶着あったりなかったりしてから。
「…俺のことは何とでも呼んでくれ。」
「師匠」
「あ?」
「師匠ってよんでもいいですか、リヴァイさん」
「却下」
多分リヴァイが返り討ちにしたかなんかつよいとこを見せちゃったりしたのか。
ともかく、思いのほかエレンがなついてきたりしてればいいと思います。

本編でエレンたちが壁のすぐそばに行ったりしてるのをみつけてしまって、「ちっ」と舌打ちを一つ。
しかしほうっておけないから、きっとすぐに飛び出してく。

ひゅん、と風の音だけが聞こえた。
すぐに着地してみせたその人はじっとりと正面をみたままだった。けれど、その姿をみてあまりにもほっとしたのは、なんでだったんだろうか。
「久々にそのアホヅラを見たぜ」
「リヴァイさん!!!」
白いシャツだけの簡素な衣服のリヴァイさん。いつもならスカーフくらいしているのにそれもないということは、ああ見えてそうとう急いでとびだしてきたんだろう。
見慣れないものを持っていることにそのときようやく気がついたけれど、ずん、と体の芯まで響く音にすぐ現実に引き戻された。
リヴァイさんがちゃき、と手にしている刃を構える。
「てめぇら、とっとといけ」
でも、と俺たちは当然反論しようとした。そりゃあそうだ。巨人を目の前に、どちらかといえば華奢に見える人を一人だけ置いておくような真似はできない。
けれど、リヴァイさんが一瞬だけ視線をこちらに向けた。その目は、思った以上にいつもどおりだった。
「お前らの退路くらい、守ってやる」
ふと思う。いま、この人は、俺たちを見て笑ったんじゃないかと。
あまり表情に変化のある人物ではない。笑い顔なんて滅多に見た試しがない。でも、なんとなく、いま笑ったんじゃないかと思う。目が、ゆるりと嬉しそうに弧を描いたのだ。
「いけ!!」
声にはじかれて走り出す。逃げ延びなきゃいけないと全員が思っていた。だって、後で聞かなきゃ。なんでそんな嬉しそうに笑ったんですか、と。
帰ってきたら聞くためにも生き延びなきゃ。

前線。
どぉん、と何発もの大砲の音がする。だが、そもそもこの前線は高さが足りていない。
…というのも、巨人のほうがはるかに大きくてまともに頭を狙うこともできなければ巨人の手が容易に届いてしまうような高さにしか出来ていないのだ。
設計ミスなんじゃないかとさえ思うようなその最前線の防御壁では当然なんの抑止力も持ち得ない。奥から奥から次々に現れる巨人はどんどんと接近していく。
震えた声の指揮官が目の前に近づいてきている怪物の浮かべている笑いを見て今にも泣きそうな顔をした。

ぐわ、と目の前に手が迫っていた。あまりにも大きな手で、一瞬それが何かもわからなかったが。掴まれれば、今さっき薙ぎ払われて吹き飛ばされて小さな蠅よりも惨たらしく潰れていっただれかのようにぷちりと潰されることがわかったのは、その肌色の壁にぶつかる直前だった。
目を閉じるひまもなかった。死ぬのだと理解することもできなかった。あ、と一瞬息が漏れそうになった瞬間、目の前が明るくなった。
「おい、」
明るくなったのではない。視界を遮っていた障害が取り除かれただけであった。見た目のわりには重くない音を立てて沈んでいった巨人がいるなどと彼にはわからなかった。足元、眼前を覗き込むひまもなく、それどころかあまりに目まぐるしく移り変わる現状に追いつけてもいないのだから。
ただ、声をかけられたことに気がついたのが精一杯だった。その方向をみると小柄な人物が不機嫌そうな顔をして立っていた。
「とっとと退け。んなもんがなんの役に立つってんだ?」

最期まで逃げずに戦った男がいた。
彼はただ、ひとこと、やった、と笑っていた。それが少しだけ羨ましい気持ちにさえなる中で、まだ何も成し遂げられていない自分はその不安そうな手を握ってこういった。
「あぁ、お前はよく頑張ったよ。 ……おやすみ」
あわよくば、彼の死体が綺麗なまま残りますように。
彼のいくさきはせめて、彼の成し遂げたことに見合った素晴らしい場所でありますように。

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モンゼン

「!」
「エレン、しっかりしろ」
「お前の幼馴染はどこいった?」
「み、ミカサが…ミカサ…うぅ、」
「おい、エレン!」

巨人がばりばり食ってるのを見ながら

「……くそ、おい、行くぞ」
「行くって、行くってどこに!? もうどこにも、」

蹴り一発

「ぐだぐだ喚く暇があったら生き残る道を探れ、まだ死んだと決まったわけじゃねぇだろうが。大体…」
「大体、てめぇの周りの連中がそう簡単に死ぬかよ」

「早くいけ。お前が無事ならそれでいい」
「ま、待ってっ リヴァイさん、待って!待って、どこに、どこに行くんですか!」
「……俺にも仕事っていうものがある」
「…り、ヴァイさん、それ、」

「体がなまって仕方ねぇが、なに、対した問題じゃねぇ」

「リヴァイさん!」


リヴァイさんが持っていたのは、あれはなんなんだろう。
まるで鳥みたいにびゅんびゅん飛んでいってしまった。
いつも背負っていたやつだ。あれは。
今まで一度だって触らせてくれなかった、リヴァイさんの大事なもの。

あれは、何なんだろう。
リヴァイさんはどうして、あんなに強くいられるんだろう。
どうして、巨人に立ち向かうことができるんだろう。

どうして、あの人は。

まるで巨人と戦う日を待っていたみたいに見えるんだろう。

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あれからリヴァイさんは帰ってこなかった。

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明日はいよいよ出発する日。
死ぬかも知れない絶望的な状況の中で、わいわいとはしゃげるのは… まぁハンジさんくらい。

「……やかましい」

奥から現れたその人を見て、エレンがおもわずスプーンをとりこぼした。

「あ、「あれぇーー!? リヴァイ!君、こんなところで食事なんて珍しいじゃない!どしたの?」
「うるせぇぞクソメガネ… てめぇーのツラぁ拝みながら食うよりは辛気臭ぇツラみて食った方がましだと思っただけだ」
「ひどい!」

「りっ、リヴァイさん…」

「なんであんたがこんなとこに!?」
「……さっきからうるせぇやつだなお前は。昔から変わらねぇ」

「リヴァイさん、だって、」
「志願した。それだけだ」
「えっと、」
「文句でもあんのか、あ?」
「い、え…… その…… う、嬉しい、です。こんな時に、不謹慎かもしれないですけど」
「……そうかよ」

エレンが嬉しそうについてくる。
リヴァイもまんざらではない。

「リヴァイさんって、もしかして、”あの”?」
「どのリヴァイかは知らねぇが、リヴァイは俺だな」
「男女…」
「間違っちゃねぇな」
「うぇ、き、聞こえて…!?」

「? …リヴァイさん、有名なんですか」
「気のせいだ」
「そんなはずないですよ! シキシマ隊長と同等の逸材とまで言われてる、もうひとりの人類最強!それがリヴァイさん…なん、です…けど…」
「あ?」
「……本当に?」
「知るか、いいからとっとと飯を食えてめぇらは」
「リヴァイさん本当にそんなすごい人なんですか?」
「知るか」

「リヴァイさんやっぱりすごい人なんですね!お、おれ!ずっとリヴァイさんに憧れてて!」
「とっとと飯を食えつってんだろうが!」
蹴り一発

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「……エレンよ」
「う、わ… り、ヴァイさん?」
「あの男の言うことは気にするなよ」
「え?」
「お前はお前のしたようにすればいい。それがお前がやるべきことだ。わかったな」
「……でも、リヴァイさん」
「あ?」

「もし、それで… 死んだら?」

「……死ぬのか?」
「……しにたくないです」
「なら、聞くんじゃねぇ」

「……たく、死んだらそれでしまいだ。その後も前も、考えるだけ無駄だ。」

「だが、そうだな。 そうなりそうな時は… ちったぁ手、貸してやるよ」
最大限の譲歩。

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「リヴァイさん?」
「どうしたエレン」
「…いえ、なんか怖い顔していたから」

「……馬じゃねぇんだと思ってな」
「え?」

つんとして外を見てるリヴァイ。
だってトラックだからね。ほかにもいろいろね。

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「あの男… シキシマつったか… そうか、あいつ」

あいつは俺だ。
全ての選択を違えた、有り得たかもしれない”リヴァイ”だ。
きっと俺とは全く違う道を選びとった。
この世界はあの頃と何も変わってはいない。

「気に食わねぇやつばっかりだな畜生」

きっとそれは俺も含めて。

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「リヴァイさんって、」
「あ?」
「巨人、怖くないんですか」

「びびってる間に殺されちまうよりは、マシだろ」

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「やぁリヴァイくん」
「……俺に用があるとは思えねぇなぁ、シキシマ」

「調査兵団の生き残り?」

「……そう、か」

「好きにすればいい。だが俺の邪魔をするな」
「てめぇらごときが俺に勝てると思ってるのか」

「その様子だと、君は賛同してくれないというわけか」
「そのおしゃべりな口を閉じたらどうだ」

「俺が戦うのは俺のためだ。ほかのなんのためでもない」

「調査兵団が聞いて呆れる」
「貴様に何がわかる!」
「わかるさ」

「お前らよりはずっとな」

「リヴァイさん?」

「…そんなテロリストと一緒にいたところで先はねぇぞ」


「リヴァイさん!早く!」

「……へい、ちょう」
「!」

「リヴァイさん!!!!!!!!!」

-----

「リヴァイさん無事だったんですね!?」
「当たり前だろうが。ち、煤がつきやがった」
「へ、兵長!これ使ってください!」
「おう」

「って、その人…!」
「はっ、先ほどは失礼いたしました!」
「へ?」

「安心しろ俺の… 俺の元部下だ」
「え?」

「ペトラ・ラルっていうの。エレンくんだよね?よろしくね。こっちはオルオ。さっきはちょっと気がつかなくって、ごめんね。」
「兵長のことを忘れるとは一生の不覚……」
「俺はすぐわかったがな」
「え」
「へ、兵長…!」

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「……ふざけてるな」

鎧を見上げながら一言。

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「…いい加減、俺も頭がいてぇよ」
「リヴァイさん…」

団長の暴走をみながら。
いやまさか今生ではあんたかよ、と思いつつ。
知ってるシナリオとまるっきしちがうからこそ困ることもあるだろうなって。

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「ま、やっぱりそうなるよな」
「何がだい?」
「ああいうデカ物は」
「うん?」
「口にぶち込んでぶっとばすに限るよなぁ」
「はは、そうだね」
オレ、前にどっかでもその作戦やったわ、と思っているリヴァイ。

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全部終わってから、ハンジと。
「あれ、リヴァイどこ行くの」
「……労ってやらねぇと」
「ははーん、なるほど」
いってらっしゃい、とお見送りされながらすぐに飛んでいくリヴァイ。

「エレン、ミカサ」
「あっ、り、リヴァイさん!」
「……」

「怪我は」
「大した怪我はないです!」
「そうか」

「ならいい」
嬉しそうに笑っているリヴァイがそこにはいるかもしれない。

「……あの、」
「なんだ」
「聞いてもいい?」
「なにが」

「あなた、会ったことある?」
「は?」

「私たちと、ずっと前に」
「何言ってるんだよミカサ、リヴァイさんはこの辺に住んでた時から」
「違う」

「……つまり、ミカサ、お前はこう言いたいのか? モンゼンで暮らしてた時よりずっとむかし、記憶にもないような遠い昔に会ったことがあるか、と」
「そう」
「え?え?」

「あなたはエレンを知っていた。私たちに会う前から。私とアルミンのことも、ジャンたちのことも知っていた。」
「…なぜそう思う?」
「…………目、が」

「目が、喜んでた」

ミカサがそういった。おれにもその言葉の意味はなんとなくわかった。ずっと引っかかっていたことだ。リヴァイさんに聞いたところで答えてもらえないだろうと思って聞かなかったことだけど。でも、そうだ。ずっと気になっていたのはそういうことだ。
リヴァイさんが少しだけ驚いた顔をしているように見える。

「……気のせいだ」
リヴァイさんは一言だけそういって否定する。でも、やっぱりそういいながらだれかのことを思い出しているのだろう。だって、

「”てめぇら”にはあっちゃねぇよ」

今も、どこか嬉しそうだ。

「俺が知ってるのは、お前らに似た別のやつらさ」

リヴァイさんが言っているのがどういうことなのかはよくわからない。いや、もしかしたら、と思わないこともないけれど、リヴァイさんがいうのだから俺たちはあったことがないんだろう。ミカサはその答えに納得しているのかわからないけどそれ以上聞くことはなかった。

「ああ、でもな…そうだな」
「?」
「外に行くつもりなんだろう?」
「は、はい」


「一回でいい、俺のことを」

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「リヴァイ、何話してたのさ」
「いいや、ちょっと昔の呼び名を読んでもらっただけだ」

「……昔の?」
「あぁ」

「それってもしかして」
「あ?」

「リヴァイ”兵長”ってやつ?」

「……おい、クソメガネ、てめぇまさか」

「あれ!?私言ってなかったっけ?!」
「てめぇ、そういう大事な話は最初にいえつっただろうが!」


-----

兵長とよんでくれないか。
よくお前らに呼んでもらっていた、きがするんだ。

はい、兵長!
またお会いしましょう。

かならず。

またあおう。

-----


-END-


そんな感じ。いがいと普通に終わる感じの。

mae  tugi
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