「わたしって、特技にできるんじゃないかってほど雨女だよね…、はは、」







折角錫也と久しぶりに町に出掛けようって約束だったのに。外は土砂降りの雨。町に出て買い物をするには難しいほどの大雨だ。雨女というか運が悪いというか。
そんなこと考えてたら昔からこの質(たち)のせいで散々な目に遭ったなんて考えてたら何だか切なくなってきて、目に涙が滲み出した。




「はは、偶然だよ、
それに俺は家でなまえと家でゆっくりする方が好きだったりする
だから、そんな悲しそうな顔しないの、な?」






「……うん。」




この人はほんと不思議な人だ。錫也はいつもなにかと−の方に考えてしまう私のナイーブ発言を笑い飛ばして、受け止めくれる。本当に私が今まで一緒にいた人の中でも一番に心が広い人だと思う。錫也が笑ってくれるなら、なんでもいいかなって思う。
一週間前から作っておいたてるてる坊主を横目に窓の外を見る。





「あれ、?
紫陽花が咲いてる、、

もうそんな季節か…」




「ん、どれどれ?
お、ほんとだ」




錫也が私を後ろから抱き締めて窓の外を見る。錫也に抱き締めてもらうのはすごく、好きだ。ふわっとした髪がわたしの肌に触れる瞬間、すごく優しい気持ちになれる。

そういえば、紫陽花って錫也の誕生花だったよね?




「辛坊強い愛情……か」




「ん?」




「紫陽花は錫也の誕生花だよね?
花言葉は辛坊強い愛情。
ふふ、本当に錫也みたいだなぁ、」




「そ、そうか?」




「うん、
錫也は私を辛坊強い愛情でいつも包み込んで、守ってくれるから。」




そう言ってふにゃっと笑うと、キスが降ってきた。







ーーーーー紫陽花とカタツムリの恋
(錫也が紫陽花なら、私はカタツムリになってずっと紫陽花のそばにいるね、)





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