バスケ部のマネージャーを三年間続けて楽しいことも苦しいことも色々あった。 特に最後の一年間はキセキの世代の一人である変わった子のせいで激動のバスケット生活だった。 赤司征十郎 一見、大人しそうなキレイな男の子、頭もいいしバスケもうまい、そしてモテる。 だから私はあまり絡まないようにしていた、面倒事はごめんだから、そりゃ私だって話してみたかったよ…赤司君かっこいいもん…。 でも結局なんの絡みもないまま今日、卒業式を向かえてしまった。 皆が写真を撮ったりアルバムに一言かいてもらったり… そんな中で私は教室を出て体育館へ向かった、勿論卒業式の装飾がされ私の青春のバスケットコートはパイプイスに埋もれていた… さみしい 最後にもう一度その姿を焼き付けておきたかった。 そうしんみりした私の耳が風を聞る音を捉えた。 バシュッ…… 聞き慣れた何度もこの音に心動かされた。 私の一番好きな音、ボールがリングに一度も触れずネットをすり抜ける音… 「赤司君……」 綺麗に床に落ち、綺麗に赤司君の元へ戻るボール、それを拾って赤司君は口を開いた。 「卒業、おめでとうございます」 「あ…ありがとう」 驚いた、だって初めて話す。 赤司君は真っ直ぐ私を見ていた。 「それから、質問があるんですが」 「えっと、なにかな…」 「どうして女子大なんかにしたんです?」 どういうことだろう、赤司君の質問の意味が分からない。 「ごめ…意味が分からないんだ…けど…」 「……」 え、なんで黙るの!? からかわれてるのかな… 「……同じ…」 「え」 「二年後、同じ大学に行けないじゃないですか」 二人だけの体育館がしん…とした。 沈黙を赤司君のため息が破った。 って私、ため息つかれた…… 「白石先輩はいつも誰よりも僕達を見ていて的確な動きでサポートしてくれていました、真面目で面倒見がよくて」 「好きです、いつからか分からないですが先輩が好きですだから大学も同じところに行こうと思ったんです」 「でも決めました、僕が此処を卒業したら一緒に暮らしましょうそうすればいつも一緒だ」 ………余りの展開について行けず目を点にしていたら。 引き寄せられた、赤司君の綺麗な顔が目の前に。 「結婚しようか……」 不適な笑みで囁かれた。 でも 色々飛ばしすぎっ (だけど、嬉しくてハイっていっちゃった。) |