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最初の授業一発目は薬草学だった。よお、と挨拶したら流れで一緒に行くことになったシェーマスとだるだる歩く。明るい日差しの温室前で、ふと思った。最近私一人行動が減ったかもしれない。なんとなく周りと仲良くなれた気がして嬉しい反面、複雑な気分だった。こんなこと考えるのやめよう。

「なんでロックハートがいるんだよ」
「ろっくはーと?」
「知らねえの?今年のDADAの教授」
「え?にんにく先生は?」
「ナマエ、去年の学期末パーティーでダンブルドアの話聞いてなかったな?」

うん、と素直に頷く。校長の話は長いから寝るってお約束っしょ?そう言うとシェーマスは俺は違うと呆れた顔で言った。マジかよ……。
新たな先生であるというロックハート教授はなんややけにこにこと愛想を振りまき、何故かハリーを連れていった。なんであんなご機嫌なの?そしてスプラウト先生の見たことない形相が忘れられない。めっちゃ怖かった。

マンドレイクの植え替えとやらの授業が始まりまだ説明段階のほんのちょっとでハリーは戻ってきた。しかしすっごい、心底疲れたという顔していた。ロックハート教授の謎が増えていく。あの人この短時間であんなに疲れさせるとか何したんだ……こわ……。
私は移動していたときのままシェーマスと組み、プラスに合同だというハッフルパフの女の子2人、ベティちゃんとハンナちゃんと組んだ。1人だけ男子のシェーマスは大丈夫か?と思ったが、奴は楽しそうにマンドレイクにちょっかいを出していた。私はマンドレイクの見た目に引いた。そして植え替えはきつかった。なんだよあの叫び声…魔法植物こわ…。ネビルは気絶して運ばれていった。合掌。

そんな感じで、薬草学では減点されず、その後の変身学でコガネムシをボタンではなくおはじきに変えてしまい減点され、取り返してくれたハーミーを女神と讃えつつ午前終了。昼食にサンドイッチを食べてから、死んだ顔をするシェーマスの様子を合流したディーンに聞けば午後一がDADAということが判明。ついでに時間割をすでに失くしたことを女神に怒られた。



「ハリー、写真配ってたんだって?いくらで売ったの?」
「ナマエまで……もうやめてよ……」

私は階段おいてけぼり常習犯なので1人先にDADAの教室に行き1番後の席に座っていると、入ってくる生徒から次々と情報が入ってきた。ギリギリに来た噂の的の3人組のうち、ハリーが隣に座ったのでよくわからないテスト中こっそり聞くと彼は疲れた苦笑を見せた。ちなみにこのテスト、ロックハート教授のプロフィールみたいなもんでわかるわけないのでてきとうに落書きをしたのみだ。

「どうやらシャイな子が多いようで、すが…………素晴らしいですミスグレンジャー、満点だ!」

回収されたテストを見て、ロックハート教授は笑った。ついでにグリフィンドールに加点。まさかの、とハーミーを見ると、彼女は嬉しそうに照れくさそうに頬を染めていた。わあ恋する乙女の顔だあ。またロックハート教授の顔を見る。…………うーん、わからなくもないが、中身が、うーん。まあご愛嬌ってところなのかも。

しかしロックハート教授の授業はとんでもなかった。あの教科書に対して、内容はピクシー妖精を相手にしろというもの。ひっかかれるわインクをぶちまけられるわ大変だった。しかも担当教授はいなくなるし。ハーミーさん、考え直した方がいいんじゃないっすかね。

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