ALBATROSS

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hp/トムにスクイブの姉が出来る

「今日、仕事でたまたま、たまたまね、孤児院に行ったんだ」
「ふーん」
「それでね、そこにとある男の子がいてね」
「へえ」
「突然だけど、パパは魔法使いなんだ」
「ふーん。…………ん゛っ!?」
「本当なんだよ、世の中には魔法使いとそうじゃない人がいてね、パパは魔法使いとして生まれ生きてきたんだ」
「………ママ、パパの頭がおかしくなった」
「ほんとうのことなのよ」
「………………本気で言ってる?」
「ちなみにパパとママのママとパパ、〇○のおばあちゃんとおじいちゃんだね。その人たちも魔法使いだよ」
「でも、ママは魔法は使えないの。それがあなたにも継がれてしまったの、ごめんなさい」
「謝られても何が何だか全くわかってないんだけど」
「それで、それでね○○、その男の子はおそらく魔法使いなんだよ」
「男の子? ………ああ、孤児院の?」
「そう、孤児院の男の子。魔法使いというのはね、魔法使いじゃない人たちの中ではとても生きにくい人種なんだ。それが子供なら尚更さ」
「ふーん」
「だから、その子を養子に迎えたいと思って」
「あなたに弟が出来るのよ!」

「ーーー……なんだって?」

と、いうわけで、魔法使いの(血の繋がらない)弟が出来ました。

***

(娘にはずっと国家公務員と教えていた)魔法省務めの父(純血、母校はダームストラング)

(娘をマグルの普通の子として育ててきた)純血名家のスクイブな母(父とは駆け落ちしたらしい)

娘:いきなり親に魔法使いと告白され、その日父が見ただけのお互いの面識がない魔法使いの男の子を養子にするとぶっ飛んだことを言われ、本当に翌日対面だと孤児院に連れて行かれたスクイブの娘(本人はマグルのつもり)

***

家族3人、揃って向かった孤児院は質素な場所にある質素な建物だった。どこか埃臭い古い匂いが漂う玄関から上がり、緊張しているような表情のシスターを先頭に応接間へ案内された。内装を見回すと、古くガラスが濁っているが部屋を明るく照らしているシャンデリアがあり、使われていないらしい家よりも小さいの暖炉は閉じられ、上には少し蝋が減り金属部分に細かく傷のある燭台が乗っていた。開けると風通しが良さそうな大きな窓の外には、小さな畑に小さな赤い実がついているのが見えた。
シスターから養子に関する手順や子供への配慮のお願いなどを父が真剣に聞き、母がうんうんといつものふっくらとしたにっこり顔で頷いている。くしゅん、とひとつ、くしゃみを母がしたとき、扉が開き別のシスターと、シスターの後ろに隠れるようにして私より小さな男の子が入ってきた。

「はじめまして、■■さん。遠いところよりご足労いただきありがとうございます。彼の担当の××と申します。……挨拶を」
「…………トム、トム・リドルです」

どうやらこの見るからにきしんだ黒髪で、俯き気味で顔がよく見えなく、声が小さめだが背筋を伸ばしたら私と同じくらいかもしれない男の子が、私の弟になる子らしい。

***

(突然面識もない家族に名指しで指名され戸惑う)トム・M・リドル(どうせ冷やかしだと思ってたら本当に引き取られた)

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