幸太くんの不幸04
VS結城くんとゆずるくん
/3P・性悪
「せんぱーい!先輩先輩せんぱーい!」
ある日の放課後、結城くんが物凄く良い笑顔で教室に飛び入ってきた。
ホームルームが終わる前からウズウズとした様子で教室の入り口にいたから嫌な予感はしてたんだけどね。
保健室の一件以来毎日のように頻繁に遊びにきては、嵐のように去っていく結城くん。
放課後はもちろん、移動教室、学食、果てはトイレまでついてくる。
友達ってそういうものなんだろうか…
それに、教室に関しては一応先輩のクラスのはずなのに怖じ気付かないあたりさすがというか。
「どうし…」
「聞いてくださいよ!!こないだ先輩助けたときにサボった授業で課題でちゃったんす!」
じゃん!と結城くんが誇らしげに出したのはザッと十数枚はあるであろうプリントの束。
まさかと思い見るととっても良い笑顔で。
「ってーことで先輩、これ手伝ってください!ほら、看病のお礼ってことで!」
「あれを看病って言う気なの?嘘でしょ…?」
「え〜っじゃあ友達のよしみで!だめ?だめなら今度こそお尻狙っちゃおっかなぁあ」
「友達は脅しなんかしません!」
え〜っと結城くんが駄々をこねる。
友達とか体のいいこと言ってるけど、単に課題が溜まりにたまってるのを消化させたいだけじゃないの?
ていうか本人の顔を見る限り絶対そうだから困る。
うう、だけどあの時結城くんが保健室まで運んでくれなかったらどうなってたか…
「ぜ、全部はしないから!ちょっとだけ…」
「やったー!さすが先輩!一級流され士!」
いい加減にしてほしい…!
呑気な結城くんのペースに振り回されっぱなしなのだった。
教室はうるさいということで自習室に移動すると、まずは一枚目のプリントから手をつけ始めた。
分厚いプリントの束を見るとそれだけで気が遠くなったが、問題の内容を見せてもらってさらにめまいがした。
「ねぇ結城くん、これ掛け算だよね?」
「かけ算だけじゃないっすよ!カッコとかあるじゃないすか、あと分数」
僕不良なめてたわ。
結城くんが言うには、担任の先生が結城くん用に学習補充用としてプリントを課したのだということ。
自分だけ課題が多くなって理不尽だと結城くんは頬を膨らませたが、僕には非常に、それはもう非常に適切な判断だと思えた。
「よ、よく高校に入れたね…」
「先輩、世の中にはスポーツ推薦っつーのがあるんすよ。まぁその部活、入って1ヶ月でやめちゃったんすけどね!」
「なんかもうそこまで腐ってると気持ちがいいよ…とにかく順番通りにひたすら解かないと」
難易度の低い順から並べてあげて、とりあえず解かせていく。
集中力が続かないのか頻繁に席をたったり僕にちょっかいを出していたが、分かるとなると真剣にやるのでけっこう捗った。
最初は結城くんがつっかかったところだけを教えていたが、そのうちコツが掴めてきたのかだいぶ静かになった。
顔を見るとだいぶ真剣な眼差し。
本当に、黙っていれば格好いいのに。
いや、可愛い?僕は末っ子だからわからないけど、弟がいたらこんな感じなのかなって思う。
ちょっと安心したからか、なんだかウトウトと眠い。
そういえば昨日もゲイビとか汁男優の検索で遅くまで起きていたから寝不足なんだった。
少しだけ目をつぶっていよう、少しだけ…
「せんぱーい!先輩先輩、なんかよくわかんない記号でてきた!」
結城くんの大きな声が極限の眠気から少し引き戻してくれた。
少し寝ていたらしく、薄目を開けてみると外はさっきより暗くなっていた。
結城くんが何かにつっかかったらしいが、依然として眠たい僕はなかなか顔を上げられない。
ていうか変に寝てたせいか、まぶたが重くて顔も熱いし、体全体が…
あれ?
「せんぱ…、あーっ寝てる!もー」
身体の違和感を咄嗟に察知して青ざめる。
やばい、中途半端に起きたから勃っちゃってる…!
下半身は朝勃ち状態になっていて、ズボンをぎゅうぎゅうと押し上げていた。
ばれたらマズイ、せっかく結城くんが真面目に勉強してるのに!
それにも関わらず結城くんは僕の椅子をガタガタ揺らしながら起こそうとしてくる。そうだよね、分かんない問題あるんだもんね!
もう少し、萎えたら起きるから…
しばらくたって僕がなんの反応もしないとわかると、おもしろくないのか椅子を寄せて静かになった。
「寝てるなら…イタズラしちゃおっかな」
かぷり、耳たぶを少し噛まれて肩が揺れた。
結城くんの舌が耳の裏を這いながらちゅ、と音をたてて吸う。
「っ!ん、…ッ」
突然の刺激に寝起きの頭はついていかなくて、ただゾクゾクとしたものが下半身に染みわたってしまう。
そのまま舌は耳のなかに入ってきて、まるでキスするみたいに角度を変えてはぴちゃぴちゃと舐められる。
嫌なのに、だめなのに。
この間の愛撫を思い出して、下半身は萎えるどころかさらに反応してしまっている。
「っ!…ふ、んん…ッ」
身をよじった途端、結城くんの手が僕の股間へと伸びた。
やばい!
そう思ったときにはもう遅く、盛り上がったそれにぴたりと手が動かなくなる。
「あれー…?」
ああ、完璧に気付かれてしまった。
結城くんはふふっと少し笑うと、盛り上がったそこを確かめるようにズボンの上から撫で回した。
「あ…っ結城く、やめ…」
「なんだ先輩、たぬきねいり?もとからその気だったんだ」
「ひ、ちが!んん…ッやあ…っ」
机の下で結城くんの手がいやらしく動く。敏感に反応するそれを揉みくちゃに弄られ、抵抗する手にも力が入らない。
耳を済ませばクチクチと音まで聞こえてきそうで、思わず固く目を閉じた。
すると結城くんがまた耳の中を舐め上げて、
「先輩、俺の課題手伝ってくれたお礼に…先輩のこと気持ちよくしてあげる」
結城くんはぺろりと舌を出して見せた。
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